臓器移植法A という法律が衆議院で可決されたようだ。

簡単に言うと、お亡くなりになった方の生前同意がなくても、
脳死状態にある患者の臓器が、家族の同意の元、
移植可能になる、という法律です。今回の改正では、
15歳以下の移植制限年齢も撤廃されたようだ。



いままで日本は、心臓死を広義で「死」として扱って
きたが、これからは、脳死が、広義の「死」として、
医療機関等で、認められる可能性がある、ということ。



脳死は、いわゆる脳波の波形上で、電位を感じなくなった
場合だが、
心臓死は、確か(うろ覚えだが)、自発呼吸ができない、
とか、瞳孔の散どうを認めるとか、心臓死の3徴候で、
「死」と認定してたはず。
スミマセン・・・・・心臓死の3徴候、忘れてます・・・
医療現場から離れてますので・・・・・
心臓死の3徴候は、ネットや医学書で調べて見ましょう。





要は、心臓死から脳死になると、人体の臓器や細胞の
損傷がほとんどないので、
移植に道を開くものとなります。


外国で1年待っても移植ができない患者さん達に、
希望を与える一方、
現在、医療施設で、脳死にかなり近い状態で、
医療機器の助けで生きている患者さんの生命を
軽んじる方向に行かないかとか、
いろいろ問題があります。


今回の法律は、脳死状態に陥った患者さんの
家族が、臓器移植に反対なら、強制的な移植!
っていうことにはならないと、
この法律に賛成の国会議員は、念押ししてますが。



何年か前、10年位前だったでしょうか、
アメリカに旅行中の、北欧(スウェーデン
デンマーク)の若者が、カリフォルニア州で、
交通事故で脳死状態になり、
母国の家族の同意なしに、臓器が移植されて
しまった事件があったのを覚えています。




確か、アメリカと北欧の移植にたいする法律解釈の
違いで、アメリカ(カリフォルニア州)では、
脳死になったら家族の同意等がいらなかった、
と思います。ちょっと不確かですが・・・




この若者の家族は、カリフォルニア州の裁判所で、
民事か何かの裁判を起こしたはずです。





むずかしいですね・・・・移植をまつ患者サイドは、
なるべくフレッシュな(失礼な表現ですが)臓器を
必要としていて、交通事故とはいえ、一刻も
早くそのフレッシュな臓器を心待ちにしています。





事故にあった若者の家族は、この若者の蘇生に
一縷の願いを込めて、病院施設で、手術の
成功を祈っています。





医療の現場から言えば、手術不成功で、即、臓器の
取り出しにかかる・・・・・・ドクターサイドも、
一刻を争いながら、しかも臓器提供者(家族)からの
訴え・裁判も念頭に置きながら、事を運ぶ。





「交通事故で脳死になりました」と、医療機関・ドクター
にいきなり言われても、「わかりました。この子の
臓器を役立てて下さい」って言うかな?

家族は、事故死したよって言われて気持ちが
動転してるしね。




ドクターも、オペからいきなり、臓器提供を
勧めるんだから・・・・・




移植するドクターには、仕事だ!と思えるが、
オペで命を救えなかったドクター(外科医)は、
虚脱感しか残らないんじゃないかなぁ〜。
それともオペのドクターと移植のドクターは
同一人物かな?いやそれはない。専門外だな・・・



自分はドクターじゃないのでわかりませんが・・・






どちらにしても、移植後を考えて、医療機関
医療と全く関係ない、弁護士がタイアップする。
いよいよ、アメリカのような状況になってきました。



この法律に○とも×とも言えないですが、
この法律によって、医療施設に対する負担が、
また増えたのは間違いないようです。


日本の緊急医療や、移植医療の遅れを
取り戻す機会ではあるが、いやはやなんともまあ、
重いリスクを医療現場は背負ってしまったようですね。