日経225などの指数オプションでは、あまり

満期日まで、オプションを持つことはないので

しょうが、個別株のオプションでは、


わざわざ、満期日まで持って、オプションの

割り当て(新規株の購入、持ち株の売却)を

することがあります。


資金があっても、今の株価では買いたくないと、

思うとき、プットの売り建てを仕掛けます。

ただし十分な資金は必要です。




アメリカのADR上場株でもある、トヨタ自動車

(TM)の株価は約$100 ですが、10月限月

(10月満期日)の

プット$90は、プレミアムが2.5 くらい。




ここで、プット$90を1枚(100株)売ります。

10月18日の満期日に、トヨタ自動車が、

90ドルを超えていなければ、$250 が

利益になります。ただ、ここでの意図は、

90ドルくらいのトヨタ自動車を100株

購入することにあります。




満期日に、$90を超えていなければ、

プットの割り当てを受け、90ドルの株

100株購入します。(90−2.5)×

100株=8750ドル が必要資金で、

1株単価は87.5ドル。





ここで、ストラングルかストラドル系の売り

を仕掛けます。

たとえば、10月18日にトヨタが88ドル

まで落ちたとしましょう。

95ドル上限、80ドル下限くらいの、3ヶ月先の

バードコール売りと、カバードプット売りを

仕掛けます。コール売りのプレミアムが、4で、

プット売りのプレミアムは3くらい、あるでしょう。



1月限月のコール$95売り1枚
1月限月のプット$80売り1枚 です。
場合によっては、コールは2枚(200株)売っても

構いません。



1月18日に、トヨタの株価が、80以上95以下

なら、両プレミアム分($700)の利益です。



80ドル以下なら、プットの割り当てを受け、

もう100株購入します。株価が78ドルなら、

購入価は、コールのプレミアム分$400を引いた

(7800−400)÷100=74ドル/株

平均単価は、(87.5+74)÷200=80.75ドル

ポジションは、200株です。




90ドル以上なら、プットのプレミアムが利益に

なり、持ち株100株を売ります。株価が92ドル

なら、(92−87.5)×100=450ドルの

利益です。ポジションは0になります。




ポジション200株についてまた、カバードコール

を仕掛けます。今株価が78ドルですから、

4月18日満期のコール$85を2枚売ります。

プレミアムが3として、満期日に85ドル以下なら

$600の利益。ポジションはいまだに200株。

同じかバードコールを売り抜けるまで続けます。




株価が満期日に86どるなら、

(86−80.75)×200=$1050の

利益で、ポジションは0



以上が、システマチック・ライトといって、

オプション取引の第1人者ラリーマクミラン

推奨している戦略です。



トヨタの株価単価が高ければ、20〜30ドル

位の株価の会社で仕掛けてもいいでしょう。

ちょっとプレミアムが少なくなるかも

しれませんが、プットの割り当てを受けても、

3000〜5000ドルあれば事足ります。


すばらしい戦略です