日露(ソ連)交渉と言えば、漁業交渉が定番だったが、
昨今は、福島原発事故以降のエネルギー事情から
日本とロシアの交渉ごとといえば、天然ガスに尽きる。



短期的には、ロシアの天然ガスや石油を輸入するのが
ベストなんだろうが、TPP交渉枠内で考えれば、
アメリカ、カナダ、豪州と、エネルギー・地下資源の
輸出国は数多くあり、あせってロシアと交渉する必要も
ない。



日本人も50年前は魚が貴重な蛋白源だったが、今は
高級魚(寿司ネタ)の輸入という観点でしか、漁業
を見ていない。



実は、これは大問題で、中国やインドは、国内の
農業・酪農などではとても、自国民を賄いきれなく
なり、太洋への遠洋漁業を促してるありさまで、
尖閣諸島の帰属問題も、煎じ詰めれば、中国の
海洋資源への固執にある。地下資源もあるが、
当面は、海産物が彼らの目当てである。



尖閣諸島周辺の漁業交渉が日本と台湾で本格化
しているが、中共が黙ってみているとも思えない。
不測の事態が発生する前に、3ヶ国で、あの
海域での漁業捕獲量交渉をすべきだと思う。



中共は海軍や空軍を、尖閣諸島周辺に送り込む
ことにためらいはないが、「鶏が先か、卵が先か」
ではないが、まず、日本、台湾、中国で漁業
捕獲量交渉を片付けてしまうのが、より実務
的だ。


ぶっちゃけて言えば、
尖閣諸島周辺の漁場に中国漁船出漁も認める」
「台湾と同じ条件を、日本から中国に与える」
この2点になる。



今の政治情勢では中国は断固拒否するだろうが、
経済に陰りが見えて、高齢化が進んでくれば、
中国は拒否しないはずだ。



中国を封じ込めるのにはコストがかかる。
ここが一番の問題になる。共産党が内部崩壊
しても、移民や難民は、まず日本経由で、
他のアジア諸国や欧米に渡る。財政状況が
逼迫している日本に、億単位の難民を支える
余力はない。



日本は自国の経済水域はきちっと防衛するが、
太平洋やインド洋に中国海軍・漁船・難民が
自由に航行するのを押さえない方がいい。



その方が、米や豪には、この問題の深刻さがより
鮮明に認識されるはずなのだ。



何度もこの日記に書いてるが、中国の太平洋進出に
日本が先頭を切って中国を押さえる必要はない。
日本、フィリピン、ベトナムインドネシアは、
中国が太洋(太平洋、インド洋=豪州沖)に進出
するのを抑止すべきではないと思う。
極論で言えば・・・・・、
アメリカ・豪州・インドのために、中国を自国海域で
抑止する必要は全くないのだ。



日露には北方領土問題はあるが、北方領土は既に
ロシアに実効支配されている。ただ、竹島とは
違う。韓国は日本海壱岐対馬、沖縄など、韓国の
影響力を及ぼそうとするのを隠そうともしないが、
ロシアはもともとヨーロッパの国である。極東地域の
人口は減少し、22世紀には、ハバロフスク
ウラジオストックも中国領になってるかも、しれ
ない。ロシア(極東)にも危機感がある。
危機感で言えば、ロシアの中国に対する危機感の方が、
米や豪より大きいだろう。



だから自分は言うのだ。米・豪は本当に中国の
圧力は感じていないはずだと・・・・・



場合によっては、日露の交渉は、経済も含んで
かなり進んでいくかもしれない。ロシア人に
中国人への脅威がある限り、日露関係は前進
するだろう。ただ日本人は、夏でも北海道に
あまり旅行しないようで、冬なら、なおさら
、である。
比べても意味ないが、北方領土より尖閣諸島
なのだろう。極東ロシア、ウラジオストック
新潟から飛行機で1時間半だが、あえて行こう
という気にあまり、ならない。申し訳ないが、
また行くなら、香港、マカオ、広州あたりが
いい(笑)



しかられるかもしれないが、北方4島が返還
された場合の資産価値は、ロシアに経済協力
した場合の費用を下回る気がする。ロシアは
あの島々に特別な予算を組んで活性化させて
いるが、活性化させるべき場所はウラジオ
ストックやハバロフスクだろう。日本も
北海道とともに、もっと新潟を活性化させる
べきだろう。



さほど旅行したいとも思わない国と、政治的な
思惑だけで関係を発展させようとしても、
なかなか思案通りには進まないのでは
ないだろうか・・・・・・・。