地下ダム

チェルノブイリ原発事故のあとソビエトは1ヵ月で、原子炉から地下深くに『地下ダム』を建設したという。



地下水脈の汚染を危惧した処置である。汚染した地下水脈が、近くを流れるドニエプル河に合流するのを防ぐためである。




福一でもまだ遅くないと思う。山側に、地下ダムを何ヵ所か建設したらよい。




東京電力には担当能力・責任能力がない。あらたな組織を作り、政府主導で行うべきだ。




1)原子炉に流れこむ地下水脈のルートを変える。原子炉より山側の位置に(地下に)貯水槽(ダム)を作る。


2)そのダムから直接海に流れこむトレンチと、原子炉に流れこむトレンチを作る。原子炉に流れこむトレンチは、非常冷却システムになる。



3)
原子炉と海側には排水溝を作り、埋め立てた低い陸地で受け止める。タンクに受け止めた汚染水を、埋め立て地にある広大な再処理システムで低濃度汚染水にする。



4)
低濃度汚染水(排水可能なレベル)を太平洋に放出。




大切なのは汚染水処理プラントを作ること。サウジアラビアなどで淡水化プラントを作っている会社、半透膜を開発している会社、電気泳動たんぱく質分解にノウハウがある会社、アメリカのキュリオン社、フランスのアレバ社などの協力を仰いで広大な再処理プラントを作る。




地下の土木工事は、純日本企業、オールジャパンでも対処できるはず。明日から地下ダムの建設にとりかかってほしい。




崩壊したソビエトの方が対応が早かった。それは国家主導で原発事故に対処できたからだ。いまの日本は誰も責任をとらない、責任を追及しない。
太平洋戦争の終戦記念日は8月15日。
今の福一の状況は、1944年の年末くらいの状況だ。終戦まで、まだ8ヵ月あると捉えるべきか、あと1年を割ったと捉えるべきか…………




とりあえず東電は潰して新会社に移行して、命令指揮系統を簡素化しトップダウンで作業を進めて欲しい。



福島県のホームページを見ると、福島県放射線量は幸いまだ低く安定している。しかし今年の春の値に比べると30%くらい高い。春先の線量はほぼ正常値に近い。なぜ、春より線量が上がったのか?東電の説明はない。



東電を監視する組織が、東電や政府とズブズブの関係では、いつまでたっても福一は解決しない。まだどうしても東電に継続してほしいと願うなら、東電を監視する国際的な機関を日本政府が設立することだ。日本政府自体が事故責任、当事者だから無理か…………