村山元首相が、人民日報に寄稿したという。主旨は、
安倍首相が「村山談話」継承しないことへの危惧と、
憲法改正集団的自衛権)への危惧、である。




自分は、今世紀前なら、あるいはリーマンショック
前なら、この村山氏の新聞寄稿を評価して賛同した
だろう。




ただ、今日的に言って、中共や韓国は、いわゆる
戦後体制への変更を狙って、日本を攻撃している。
中共と韓国の基礎は徹底した反日で、日本の国力
が弱まればそこに付け込むという性質がある。





村山さんの寄稿はちょっと時代錯誤的かもしれない。





従軍慰安婦南京虐殺靖国神社だけなら、いくら
謝罪して補償してもいいかもしれないが、中共
韓国のつけこみかたは、我々の常識を越えている。
ユダヤイスラエル)は反ナチだが、反ドイツと
言うわけではなく、反独教育に血道をあげている
わけでもない。





戦後体制で、確実に領土を拡張したのは中共だけ。
東トルキスタンチベット併合や、フィリピンの島嶼
の奪取が、反日教育南京大虐殺で免罪符にはなら
ない。





どういうことをいいたいのか?と言うと、先の
戦争や植民地政策に謝罪は必要だが、中共や韓国の
戦後の犯罪も同様に糾弾されなければ片手落ちで、
日本や日本人が「謝って」、東アジアが平和に
なればそれでもいいが、「謝って平和」になるとは、
どの欧米諸国も思っていないだろう。





韓国は別としても、中国共産党が戦後の犯罪を謝罪
して
自らその政治舞台から退くか、政治改革が起きない
かぎり、東アジアの平和はないのだ。





問題を認めて謝ることは結構だが、同様の問題を
中韓に指摘しないならば、「平和」なぞ、絶対に
やってこない。
同じ華人が、「天滅中共(神が中国共産党を滅ぼす)」
と言ってるのだ。





「元」を相手に「話し合い」とか「融和」とか、
北条氏が言ってたら、今ごろは日本は中国の一部
だったに違いない。我々が平和的でも、彼らが
好戦的であるなら、「防人」(さきもり)は当たり前
の発想なのだ。




村上氏が人民日報に寄稿するのであるならば、
東トルキスタン」や「南シナ海」そして、
天安門」を出すべきだし、出した上での「謝罪」
なら、自分には違和感は全然ない。




日本は戦後約70年、全然戦争もしてないし、他国の
軍隊と交戦したこともない。この平和を守る
ことに対しては、村山さんと同じ考えだが、必要以上
に「民族主義」が発露されている現状の中共や韓国。
この点に目をつぶって「日本だけ」ではないのだ。




日本が軍国主義化しているのは、国民のマインド
だけで、軍事費が年率でGDP比10%上昇する中共
国民皆兵制の韓国に較べれば、日本の軍事色など無色
に等しい。




江択民以降、中共は、反日教育を徹底させ、韓国も
ノムヒョン以降、親日を韓国内でパージ(粛清)し
てきている。




村山さんの時代はまだ平和だったが、その感覚は
今日本で通じるのだろうか?甚だ疑問である。
ポツダム体制が現在の平和な日本を形作ったが、
そのポツダム体制や現状に挑戦しているのは、
日本ではなく、中共と韓国である。
そのことは、過去5年の経緯を見れば、政治や
歴史の素人にもわかる。





護憲の立場もわかるし、平和平和で呪文を唱えて
平和が続けば幸せだが・・・・・友好的になっても、
中共がフィリピンに奪った島々を返却するとも
思えない。





日本が右傾化、軍国主義化すると騒ぐ前に、なぜ
そうせざるを得ないか、考えてほしい。アメリ
なら力で小国の島々を奪取することはないが、
中共は平気で力を誇示し、力を使用することに
疑いをはさまない。日本の右傾化もあるが、この
中共の19世紀的な帝国主義がある限り、東アジア
は不安定なままだろう。






前にも書いたが、今の中共は、「漢」や「唐」
ではなく、「元」なのだ。
日本にとって、「防人」が必要なのは言うまでも
ない。今後、中共が、漢や唐に変わることはほぼ
ないだろう。文化大革命で、大陸の文化と技術
は絶滅している。