準備金4000億円

東京オリンピックが決定したら、開催のための準備金が4000億円だと言う。




福一ではいまだに汚染水が流れて、その対策も後手後手。ようやく国庫から500億円を出したが、相変わらずの後だしジャンケンだ。



五輪準備金は福島原発廃炉費用、終息に使うべきだ。




70%の国民が、東京オリンピック招致を支持しているという。



自分には、この支持率はほとんど信じられない。福島では、いまだに校庭やプールで体育の授業が出来ないと言うのに、東京でオリンピックでもなかろう。




福一の事故前、震災前なら、無邪気に東京オリンピックを応援したが、国内の問題が片付いてないのに、あまりに無責任だと思う。




ただ、東京がイスタンブールに勝つ確率は低いと思う。いま東京で開く理由が不明だ。問題は招致できなかった場合、この4000億円の何割かは、福一を含んだ東北太平洋岸の復興に充てるべきだが、また何かに流用しかねない無責任さを感じる。




復興のための資金が国から全国にばらまかれ、まだその何割かは戻って来ないと言う。そりゃそうだろう。既に使ってしまったのだから、戻るわけない。




しかし、いつから日本人はこんなに無責任になったのかね?




東京オリンピック招致が決まれば、被災地と福一原発は切り捨て。招致が決まらなければ、4000億円は東電の経営再建にでも使うのだろうか?





日本人は福一原発廃炉に責任がある。国内への約束ばかりでなく、全世界の人類に対する約束、コミットメントだ。




原発の問題を政府・東電はあまりにも軽く考え過ぎている。
そこに自分は違和感がある。スイスの研究機関が福一の終息には、10年単位で数十兆円かかると試算している。国が試算している費用は、その100分の1だ。とうてい東電が対処できるプロジェクトではない。





我々日本人は、国内にどうしようもないものを背負ってしまった。
それを絶対に忘れてはならない。