今朝の産経新聞から。
フィリピン海軍機が、スカボロー礁に、中国がコンクリート
ブロック確認し、中国が駐屯施設の基礎工事を設置したと、
発表した。





スカボロー礁には、中国船が1年以上も居座り、すでに実効
支配が続いているという認識がフィリピン政府にあった。
1995年ミスチーフ環礁を実効支配した際と全く同じ
手口だという。





記事では、この時期に実効支配に着手したことは、米国が
フィリピン軍基地使用の最終合意に向けた協議を加速化
しており、米比の対中戦略に対する対抗措置だという。
比が国際裁判所提訴を取り下げないことに対する制裁だと、
記事は指摘している。






また読売新聞の朝刊には、中国がポリネシアメラネシア
などの南太平洋諸国の港湾設備を請け負っており、中国
資本でどんどん港湾設備が造られていることに、
豪とニュージーランドが懸念を示し始めたという記事が
あった。





ミクロネシアは、太平洋の中央やや西に位置し、アメリカや
日本の経済水域に近く中国も多少ためらったのだが、
ニューギニアの東・豪の北西・ニュージーランドの真北の
海域は米日の利権は及ばない。ましてや、豪も、インド
ネシアも、ニュージーランドも中国の経済頼みだ。その
空白を中共がうまく突いたと言えるだろう。だが、
この話題は5年以上前から繰り返し語られてきて、
その危険性を、米国も日本も指摘していた。




油の海上ルートでいえば、ホルムズ海峡を通った
タンカーはマラッカ海峡シンガポールを経て、
ボルネオ島の西側を通り西フィリピン(南シナ海域)
を通って日本にやってくる。スカボロー礁
ミスチーフ礁も、日本の原油ルートを脅かすほど
フィリピン寄りにある。
キリバスソロモン諸島、ツバル、サモア、フィジー
バツアヌは、米と豪の海上ルートを分断する位置に
ある。




尖閣諸島南シナ海の中国の拡張主義には、ほぼ
無視だった豪やニュージーランドも、そろそろ
中共海上における拡張政策・覇権主義を認識
し始めたようだ。ただ、豪のお膝元のオセアニア
の島々が中共に寝返ってから騒いでみても、
遅きに失した感がある。






フィリピンも覚悟を決めて、スカボロー礁に海軍
を派遣して、中共と睨みあうべきだった。
中共の時代錯誤的な拡張覇権主義には力で
対抗していくしかないのだ。