自分は両親が北九州出身で、自分が小さい頃から
よく「元寇」の恐ろしさを聞かせれていたが(と
いっても両親も、その親や親から聞かされていた
のだが)、北九州地方は、邪馬台国があったとか、
なかったとか言う前に、常に、大陸からの武力の
脅威にさらされていた場所でもあった。いま、
集団的自衛権などが、さかんに論議されているが、
こと、「国防」という観点から言えば、いつの
時代も、中央政府は呑気なものであった。通常、
「国防」と「侵略」をきっちり分けて議論すべきだが、
とりあえず、日本が「倭」と呼ばれていた頃から
大陸勢力と衝突した事件を時系列で書いてみよう。




663年  唐・新羅連合軍と倭・百済連合軍
     の戦い(朝鮮・白村江)
1019年   刀伊の入寇壱岐対馬・博多)
1274年・1281年  元寇壱岐対馬・博多)
1389年・1396年  高麗・李氏朝鮮対馬侵攻
1419年   応永の外寇対馬
15世紀末  文禄慶長の朝鮮出兵
19世紀末  日清戦争
1930年代〜45年  日中戦争



まだ他にもこまごまとあるかもしれないが、
大きな衝突は上記の様な感じだ。日本史で
有名な、白村江の戦い元寇、文禄慶長朝鮮出兵
日清戦争日中戦争は今日は略します。


知ってる人は知ってるが、知らない人は知らない
刀伊の入寇」についてだが、知らない人は
ウィキペディア調べてみればいいが、1019年に
満州族の一派とみられる「女真族」が、船団で
壱岐対馬を全滅させ、博多湾に侵入した事件
である。文献によると、当時の女真族は、「高麗」
朝貢しており、女真族が海賊行為を働いたことは
前例がなく、日本側に捕えられた捕虜の全てが
高麗人だったことから、高麗に属さない海賊の
高麗人が起こした事件だったとも言われている。



文献によると、
「1019年3月、刀伊は賊船50隻の船団を組んで
突如、対馬に来襲し、各地で殺人・放火を
繰り返した。国司対馬守遠晴は運よく脱出し、
大宰府に逃れる。賊徒は続いて壱岐
襲撃し、老人子供を殺害、壮年の男女を船に
さらい、牛馬家畜を食い荒らし、人家を焼いた。
国司壱岐守の藤原理忠は手勢147名の兵を
率いて応戦するも3000人と言う大集団の前に
玉砕する。その後、博多を攻撃しようとしたが、
筑前(福岡)の武士団をまとめた大宰府権帥、
藤原隆家により撃退された。博多上陸に失敗
した刀伊勢は4月に肥前松浦郡を襲ったが、
源知によって撃退され朝鮮半島に撤退した。



対馬の被害は、殺害されたもの36名、朝鮮に
連行されたもの346名(うち男102名、女子供
244名)であった。のち高麗に270名ほどが
救助され対馬に帰還した。
壱岐の被害は、島民の148人が虐殺され、女性
239名が連行された。壱岐に残った民は、諸司
9名、郡司7名、百姓19名のみであった。
壱岐対馬近隣諸島も含めると、殺害されたもの
365名、拉致されたもの1289名、牛馬380匹、
家屋全焼45棟以上。


藤原隆家は関白家出身の公卿で、武家ではなかった
が、眼病治療のため大宰府権帥を拝命して大宰府
に京都から出向していたが、撃退の総指揮官として
活躍したことで武名をあげることになった。」と
ある。




いろんな文献を調べれば、この刀伊の入寇の経緯は
色鮮やかに浮かび上がってくると思う。



中国・朝鮮と近い北九州・博多は常に、彼らの
襲撃に「守備」を怠ってはいけない土地柄だった。



日本だけが侵略したわけではない。1000年、2000年の
スパンで考えると、「やったり」「やられたり」の
関係だったのだ。その辺りは誤解しない方がよい。
誰も侵略や虐殺を肯定することは絶対ないが、自国だけ、
侵略も武力襲撃もしない処女の様な国と言い張るのは、
やはり精神疾患でも抱えていると、疑われる原因になる。
まして、自国の武力行使だけ正当防衛と言い張るもの
滑稽だ。中韓だけでなく、これは日本にも当てはまる。





安倍さんが中共に話し合いを呼び掛けたのは悪い
ことではないが、毎日、目が腐るほど「抗日ドラマ」
を流している中共で、形だけの話し合いをしても、
その効果は薄いだろう。緊張緩和にはなるかもしれないが、
要は、彼らの愛国反日教育が問題なので、領土問題
等々解決できても、長期的には、和解は難しい。
まず、「緊張緩和」を目指すべきだ。中共の「海洋法」
が変わらない限り、中国の海洋進出・覇権政策は
変わらない。共産主義は、特に、一度決めた綱領を
変更はしない。5〜10年で日中関係が好転することは
絶対ない。
大切なのは、「緊張緩和」を頭において、中共
つきあうことだ。相手が一つ譲ったら、こちらも
一つ譲る。こちらが一つ譲ったんだから、お前も
一つ譲れ・・・・・・こういう関係しかないだろう。





中韓に対しては、変な期待を抱かないことだ。