歴史的にいって、中国・モンゴルが勃興した
時代は、ユーラシア全体が不安定な局面を
迎える。以前も書いたが、前漢後漢時代の
匈奴、13世紀の元(モンゴル)などが、その
前例である。




ウクライナ問題は、ロシアの焦りを端的に
説明している。ロシアから見ると西にEU,
東に中国があり、中国は経済と軍事の勃興
期にある。暗黙のプレッシャーを東側から
受けて、西側だけでも自分たちの影響下に
置きたい。わからなくもない。
そしてユーラシア大陸の東端にある韓国・
北朝鮮も、ロシアとおなじ境遇にある。
歴史的に見て、この半島国家は、民族の
自主自立主体性のために戦った経験はない。
前漢後漢時代は、中国の植民地楽浪を作り、
その後の帝国時代は属国、モンゴルの元には
いち早く属国となり、国家の体面だけ保った。
南宋は、元と戦って華々しく滅亡したが、
こういった感覚は、半島にはない。




しばらく、不安定なユーラシア大陸情勢が
続くだろう。




先日、アメリカの新聞を読んでいて面白い
記事に遭遇した。
第3次世界大戦は、2030年代に勃発
するという、記事だ。
2030年代になると、日本駐留の米軍が
撤退する。その前に朝鮮からは米軍が撤退し、
北と南朝鮮は、中国の影響下に入る。その
ころのGDP世界一はインドで、日本はインドと
相互軍事条約を結んでいる、という。そして
2020年代に、中国は台湾を吸収している
設定だ(笑)
戦争の発端は、中国軍のヒマラヤ・ネパール
侵攻で、まず日本がインドとの相互条約から、
中国に宣戦を布告する。戦闘は、中印国境と、
東・南シナ海で、同時に起こる。中国側は、
ユーラシア同盟国で、確か、ロシア、カザフスタン
パキスタンウズベキスタン、イラン、
北朝鮮などユーラシア大陸の諸国家。
対抗する連合軍は、インド・パシフィック
同盟軍だ。インド、アメリカ、日本、ベトナム
フィリピン、豪州、カナダ、韓国などの諸国家だ。
こんな感じのシナリオで書いていた。




疑問なのは、米軍の駐留がなくなった朝鮮に
韓国が存在しているのか?ということで、
米軍が撤退すれば、2国であろうと統一しようと
中国の影響下にあり、ユーラシア同盟軍に
属するのは明白だろう。記事を書いた記者は
アメリカ人なので、韓国が民主国家で、中国の
影響下には入らないと目論んでいるが、これ
はあまりにナイーブな認識で、朝鮮半島
歴史を知らないからなのだろう。朝鮮はどう
なってるにせよ、100%中国の影響下に
入るはずだ。




あまりに荒唐無稽な記事だったが、対中国
に関して、「ユーラシア同盟諸国」と、「インド・
太平洋自由国家連合」としたあたりは、自分の
考えとよく似ていて面白い発想だと思った。




大局から歴史を俯瞰する。



日本がやってはいけない過ちは、第2次大戦
終戦記念日も近いが、「ユーラシア大陸
雑事に介入しない・惑わされない」ことに
尽きる。




中国・朝鮮・露西亜の内政に干渉しないことが
大切だ。




太平洋を越えて、北中米・南米・豪州・インド、
こういった国々との友好を促進すべきだろう。
太平洋を挟んだ向こう側の国々との友好を
促進すべきなのだ。