日経の朝刊一面に、「寄付金優遇税制」を、政府が
推進するという記事が、でかでかと書いてあった。
寄付金を住民税控除の対象にするというもの。
平均的年収700万の人が、その住民税30万
納めてれば、3万寄付すれば2.5万ほど住民税
から控除してくれる。寄付する自治体は、どこを
選んでもよい(フルサトを選んで欲しい)らしい。


政府の狙いは、地域格差を個人の寄付金で補填し、
税収の移転で、地方の財源を潤そうというもの。
日経新聞によると、こういった措置は、
理想的であるものの、地方の財源を潤すほどには
ならない、との事。


僕も、カミサンの実家の地域(東京の近く)で、
何度も、地方自治への寄付を求められ(自分が
裕福だから、というわけではない)、やれ、
消防の人達にいくら、お寺さんにいくら、公民館
の修理にいくらと、毎年求められて閉口している。
上記の、寄付を控除対象にしてくれるのは個人的には
ありがたい。しかし、こういった寄付をしなければ
やりくりできない地方自治体は、結局、工業・IT
のインフラが欠如していて(多くは農村地・観光地)、
一朝一夕には、財源が豊かになる事はあり得ないと、
僕は思ってる。住民は自然の多い住みやすさを
代償に、人的役務、金銭的負担を、その地方自治
に負っているのである。しかたないことなのだ。
日本全国津々浦々、「京浜・IT・重・工業地帯」
と言うようにはならないのだ。



僕も、この9月、10月はほとんどの休みは、カミ
サンの実家の自治体の、体育関連行事に借り出され
、休む暇もない。その自治体の長にさせられた
関係で、いろんなジモピーと話をするが、まあ、
ドロドロしたものがある。なぜよそ者のお前が、
会長になったのか?とか、なぜ自分をこの競技に
ださなかったのか?とか、選ばなかったのか?とか。



こちらは自分の子供達がこの地方に住んでいるので、
ハイハイと聞いているが、都市部の人間のような
遠慮(言葉の遠慮も)ないからね。ハァー、と言う
他ないね。



よく新聞や雑誌に、地方自治自治活動全般)に
かかわりあいましょう、なんて、呑気に書いてあるが、
実際やってみると、イメージとのギャップは大きく、
日本はまだ、村町部落の集まりだっていう事が
よくわかる。自分は仕方なく地方自治に参加して
いるが、団塊の世代が地方に家を建てても、下手に
その地方自治活動に口出し手出しすると、しっぺ
返し等も多いんじゃないかな?
よそ者は「ほどほどに」というところか。日本には
まだ村単位の感覚が残ってるからね。僕のカミサンの
実家は「市」だけど、それは名ばかりだから。
だから、ますます、意識の上でも、都市部と地方の
格差が進むのかな?



地方の「ドロドロ」した人間関係で唯一良い点と、
探せば、人間関係が濃密になることで、どこのどこ
には「何某と何某」が住んでいる、ここの土地は
「何某」の土地と、住民全員がわかってるので、
よそものがふらついてると、一目りょうぜんに
はっきりわかり、犯罪が起きにくい、という点くらいであろう。
これだけでも、地方に住む価値はある、とおっしゃる
方々も居ります。よくわかんないけどね。


我々は気づいていないんだが、自分の周り(妻や子供達、
自分の仕事)だけで完結できる人生は、ホント、幸せ
なのである。


この期に及んで、自治体の活動や、義母の介護だから
ね。
まあ、しゃあない。明るく生きるしかないね。