結局は民間交流

日本と中国の最大の問題は、領土領海問題もあるが、民間交流、国民同士の草の根交流の欠如にある。 最近は、韓流ブームの影響か、日本人中高年の韓国旅行は不思議ではなくなった。これはこれでよいが、韓国を日本は50年に渡り植民地としてきた。同じく50年以上植民地化してきた台湾より、韓国は反日本の感情が強い。自分は思うが、もしかしたら、韓国の反日感情は大陸中国より強いんじゃないかと。 昨年初めて中国に行ったが、中国は韓国に較べてまだ後進国だ。沿岸や内陸部の大都市以外は、日本の明治時代の生活をしている。中国内陸部の住居を含めたインフラ整備をするには(韓国並みにするには)あと50年、日本並みにするにはあと100年かかるだろう。 話しはズレたが、中国人は日本人と似た側面があり、それは本音と建前をたくみに切り換えることだ。韓国人と同じく、日本人に恨みを抱いているが、中国(中華民国)は第2次大戦では戦勝国だ。世界に散らばる華橋は、その時節時節で本国の動乱を受けながらしたたかに生きてきた。日本人が思うより、個人レベルは現実的で(感情的でなく)、付き合える人達だと、自分は思っている。 問題は大陸中国の国家主導、政治主導のあり方だ。ただ、ある日本人識者によると、既に共産党政権は個人の生活全般に影響力を持てなくなっている、という。貧富の差が広がっていて、それが影響力低下の指針だと、言う。中国がソフトランディングするのは非常に難しい。日本政府は、なるべく、中国進出への一番手にならず、二番手三番手になるほうがいい。大陸中国の泥沼に巻き込まれない方が賢明だ。先の日中戦争を思い出して、大陸中国への政治介入はしないことだ。アメリカはソフト面で、大陸中国への介入を試みているが、大陸中国の中国人の意識が先進諸国並みになるには、あと100年は必要だと思っているはずだ。 火中の栗は拾わぬこと。 ビジネスはビジネスで、それでいいのだ。中国がフィットしなければ、次の製造先、販売先を探すだけのことなのだ。民間交流もやれるようにやればよい。日本政府は自国の海域領土を守る。それ以上のアクションを大陸中国にはしないことだ。大陸中国の内在する諸問題は、彼らに解決させることが大切だ。
日本政府も、中国海軍の増強が不安であれば、日本海軍(海上自衛隊)を強化するべきだろう。まず駆逐艦巡洋艦、場合によっては航空母艦を日本独自に造ってもよい。第2次大戦後、一隻も造ってないので造り方を忘れた、とは言わせない。まだ80才以上で帝国海軍の造船に携わった方がおられる。造れないなら、そういうご老人にお聞きしなさい! 戦後65年、海軍力をほったらかしにした日本政府の責任も重い。海軍だけは徴兵制にしてもいいかも。 大陸中国には硬軟両面のアプローチが必要だが、日本にはハード(硬)がない。英国はフォークランド島の自国民を守るため、海軍をたびたび派遣している。日本政府は沖縄諸島小笠原諸島など守る気概があるのか本当に疑わしい。