国会での不毛な議論

国会では、防衛のあり方について、真面目に議論すべきだ。船長釈放の不手際、ビデオ公開に議論の時間を割いても意味はない。終わってから大声出しても意味はない。議論したいなら、船長拘束中に、超党派で、できたはず。自民も民主も共産党も同罪だ。何も言わず、何もしなかった。 1、日本の軍事力を増強せよと、以前からアメリカは注文している。GDP比で、どこまで増強するか、具体的な%をお聞きしたい。2、中国海軍艦船が、遠くない将来、尖閣諸島に集結するが、その際、砲火を交える局面で、中国艦船を、本当に殲滅する気があるかどうか、お聞きしたい。日本には核がないし、しかも中国軍の10分の1の兵力。緒戦で勝利し、領土和平交渉に入るしか、方法がないと思うが。両艦隊対峙の最終局面で海上自衛隊を、張り子の虎(撤退用戦力)に使うのか、本気で戦力として使うのか、この点をお聞きしたい。殲滅されるため、撤退のために海上自衛隊をリスクに晒すのは危険ではないか?ぶっちゃけ勝利する気があるかどうか、お聞きしたい。(回答として、外交努力云々カンヌンを聞いてるのではない)3、中共と共同開発する予定だったガス田を、既に中共は単独で開発している。日本側の海域にあるガス田を、日本は単独で開発する気はあるのか?共同ガス田の周辺には、尖閣諸島周辺より多くの中国海洋調査船が来ている。日本の経済水域での、中国海軍の自由な航行を認めるのか?認めないなら、具体的に何をするおつもりか?4、中国の背後に位置し、中国と領土問題を抱えるインドとベトナムの防衛協力の予定を聞きたい。カンさんのインド首相と、ベトナム首相面会の予定を聞きたい。5、アメリカは、フィリピンの島とインドネシアの島への中国海軍艦船の侵攻略奪を許し、米軍は動かなかった。尖閣諸島には、日米安全保障条約が適用されて、米軍は、本当に防衛に動くのか?もし、米軍が動かなかった場合、日本は中国艦船に対し、どのような対処法をお持ちですか?日米同盟を過大視するのは危険ではないか?6、中国共産党に対するODA援助は減らすべきではないか?GDP世界2位の国に、GDP世界3位から援助する必要があるのか?7、台湾独立派の野党と、広く安全保障、経済、東シナ海領海問題で話しあう予定はあるか?予定があるなら、それはいつか?8、アメリカは、南シナ海の自由な船舶航海、領海不可侵相互互恵の原則をASEAN会議で、中国共産党に迫った。が、中共は、「南シナ海は、中国の核心的利益に合致する海域」とのたまわった。そして米に対し、裏で反対した。日本政府は、南シナ海アメリカの提案主張をまだ、全面的に支持支援していない。なぜか?支持する気持ちがあるのかないのか?お聞きしたい。 最後の質問は哲学論。9、自国の安全保障、防衛に対して、どのような見解をお持ちか?ただでさえ経験不足の外交力、政治力だけで、日本を防衛できるとお考えか?何を根拠に日本を防衛するのか?具体的に列記して欲しい。 1〜9までを民主党にお聞きしたい。
以上 と、書いたところで、米国国務長官は、「尖閣諸島日米安全保障条約を適応するのかは、断言できない。あいまいだ」という趣旨の発言があった、というニュースである。日本にとって、こと尖閣諸島問題では、アメリカは抑止力、牽制力にはならない。米国の基本は歴史的に孤立主義なのだ。また、国内の中国系アメリカ人への配慮もある。中国と戦禍を交えるとは、とても思えない。第2次大戦を思い出して欲しい。英国を助け始めたのは、パールハーバーを攻撃された後である。この攻撃を英国首相チャーチルは大喜びした、という。米国が英国の側につくからだ。英国と米国は、お互い、自由と民主主義の価値観を共有する兄弟国、言語が同じにも関わらず、米国の援助なしに、英国は一国でナチスドイツと戦っていた。日本が英国の立場なら、米国に助けを求め、泣き叫んだだろうか?ナチスドイツに簡単に、ひれ伏しただろうか? 英国はどちらでもなかった。日本政府はちゃんと歴史を学ぶべきだ。歴史を学べば、日米安全保障条約の適用などと、いつも壊れたラジオみたいな、お経は唱えないはずだ。こと中共覇権主義、領土略奪主義に対抗できる日本の同盟国は、インドとベトナムしかあり得ない。ただ、敢えて米軍を沖縄から排除する必要もない。なぜなら、米軍はロシアと北朝鮮に対して、素晴らしい抑止力になっている。日本の敵は、中国共産党ばかりでもないのだ。いつも書いてるが、国家主権のない台湾との連携も、非常に重要になってくる。