露大統領4島訪問

露大統領が北方4島をロシア(旧ソビエトも含み)の指導者として初めて訪問した。日本の前原外相は激しく非難し対抗措置をとると、明確に述べた。日本の各新聞メディアもこれを大々的に取り上げ、民主党政府、管首相の弱腰外交を非難した。 自分はちょっと、新聞やメディアとは感覚が違っている。ロシアの大統領が初訪問したとは言え、北方4島はロシアに既に実効支配されている。尖閣諸島とはシチュエーションが全く違っている。しかも、ロシア陸軍が駐屯し、今後、海軍も増強するという。前政権(自民党)の時代からロシア(旧ソビエト)は着々と自国領に組み込んできたのだ。むしろ警戒すべきは、北方4島に配備する軍事力の増強にある。経済的な結び付きも、ロシアは中国と比べると、はるかに小さい。自分はこの際だから、前原外相には、ロシアに対し次の点を明確に伝えてほしい。 「千島列島は日本固有の領土である。間宮林蔵が江戸時代末期に樺太と千島列島を発見、測量後、明治時代1890年後半に帝政ロシアと千島樺太交換条約を結んだ。日本が南樺太を一時期併合した時代はあったが、千島列島は一貫して日本固有の領土である」と。前原外相には、連中にはっきりと伝えてほしい。ロシアは日本が北方4島だけ主張するので、交渉のテーブルにつかないのだ。返還されるあてのない(実効支配されたままの)北方領土である。はっきりと日本の主張をするべきだ。千島列島は日本固有の領土なのだ。しいてあげれば、ポツダム宣言の解釈だろう。日本領は本州九州四国北海道の4島と周辺の島々とされた。戦後日本は、西側(アメリカ側)に入ったため、小笠原諸島、南西諸島、沖縄諸島とアメリカから次々返還された。しかし、東側のソビエトと中共、そして韓国とは領土問題の火種は残ったままである。歴史は何が起こるかわからない。誰がソビエトの崩壊を予想しただろうか？韓国が朝鮮半島を統一し、その際、竹島が返還されるかもしれない。中共が分裂国家になり、尖閣諸島が台湾に組み込まれるかもしれない。ロシアがさらに分裂国家になり、東シベリアの独立国家が日本に千島列島を割譲するかもしれない。大切なのは、領土問題は小さく主張しない事だ。今の日本に(憲法9条で縛られ、平和ボケした国家に)領土的野心があるのだろうか？あるわけない。GoogleやYouTubeで日本を知ってる国々は、日本が戦前と同じ軍国主義だと、言うわけないのだ。日本はソフトすぎるオタク国家だと思っている。軍国主義と思ってるのは北鮮と中共だけである。話がそれたが、主張すべき事ははっきり相手国に伝えること。それが外交だ。政治家はマスコミに語るより、相手国家に直に伝えよ。ロシアには、1千島列島は日本固有の領土 2千島列島への軍隊配備には対抗措置をとる。これだけ、である。北海道の東側にさらに自衛隊を配備し、ロシアに対抗すべきだ。アメリカのようにロシアのはらわたである、キルギス、ウズベク、タジクに軍隊(自衛隊)派遣ができないなら、ロシアのはらわたの国々で、合同軍事演習をする。こういう事が本当の対抗措置なのだ。閣僚の会談や会合キャンセルなぞ、何の意味もない。儀礼的で共産主義的なだけだ。キャンセルした側の痛みが大きいかもしれないのだ。再三、この日記で述べたが、日本のソフトは既に一流だ。あとはハード(外交、軍事、プロパガンダ)を整備すること。弱点を補強すればいいだけなのだ。先進国の経済復興で言えば、新興国に頼るだけでは限界がある。1990年初めのWeb革命、ゲノム革命のようなブレイクスルーが先進国で起こること。革新的な技術が経済を活性化させるのだ。中国、ロシア頼みでは、いずれ破綻する。BRICsのインフラを解決しても、食糧危機は解決しないし地球の資源枯渇も解決しない。ちょっと話がそれたが、尖閣諸島はまだ、日本に実効支配のオプションが残っている。イージス艦を海域に派遣し制海権を確立し、F15戦闘機で同時に制空権も保持する。一日も早く、近くに基地を作るべきだ。北方領土については、連中が既に実効支配しているので、まず、千島列島の帰属は日本にあると宣言し、同時にロシアの反体制(チェチェン)支援もあり得ると、政治家は非外交ルートで語るべきだ。それくらいの事をしても、北方領土返還は難しい。ロシアが更に内部崩壊しないと北方領土返還は実現しないだろう。ロシアは悪だが領土的野心でみれば、旧ソビエトよりマイルドで、中共とは比較できない程小さい。程度問題だが。 日本の政治家、特に民主党の政治家は外交をやっていない。人気取りで、外交する前に、日本のポリシー、軸を確立してほしい。安全保障はアメリカとの同盟が基軸だ。早く、とっとと、普天間基地問題なぞ解決しろと、言いたい。日本も、自民党から民主党に変わり一つ良かった事がある。「政治家や政府が頼りないので、普段、安全保障なぞ考えもしないビジネスマンまで、日本の安全保障を考えるようになった」こと。民主党政府は反面教師である。その役割しか、今はない。