放射性セシウム新基準

今月から食品に含まれる放射性セシウムの基準が厳しくなる。食品が500ベクレルから100ベクレルに、飲料水が200ベクレルから10ベクレルに、乳児用食品が500から50ベクレルになる。
因みに、アメリカは食品、飲料水、乳児用食品とも1200ベクレル。EUは食品が1250ベクレル、飲料水が1000ベクレル、乳児用食品が400ベクレルである。
「おやっ」と思ったのは、現政府は福島第一原発の収束(原子炉冷却)に目処がたったのだろうか?いやいや、どうもそうではなさそうだ。 新聞などニュースを総合して分析すると、「輸出の振興」が、放射性セシウム基準の厳格化の背景にあるようだ。農産物、水産物の検査の厳格化で、失った日本のブランドイメージを回復しよう!という戦略のようだ。
韓国の報道では、農産物に限り、検査基準をみたしたものを 日本から輸入再開するとの事。韓国の農水省長官も、日本が検査して韓国が輸入した農産品に、まだひとつも高濃度セシウムは含まれていない、と述べている。ただ、韓国は水産物に対しては、まだ、日本から全品輸入禁止のままだが。
中国も最近、日本産米の輸入を再開した。とは言っても、宮城、岩手、福島の被災地3県ばかりでなく、東北・関東・長野・静岡・山梨あたりの農産物に対しては前面輸入禁止なので、事実上、西日本産の農産物に対しての輸入解禁である。中国国内では、特に一般国民からは、「日本米は高級品なので、放射能に汚染されようがされまいが、高価で、一般民衆が購入する機会はほとんどない」と、冷めた意見が大部分という。
しかし中国の輸入規制も共産党的で画一的だ。東北でも秋田・青森・山形の3県は放射性被曝は、群馬や茨城より全然低いのに、同じ東北ということで、輸入禁止。長野・静岡・山梨も空間線量は、場所によっては西日本よりさらに低い。ここも東日本ということで前面輸入禁止である。この画一的思考は日本政府とそっくりである(笑)。

報道によると、築地など水産物・海産物を扱う東京の卸売り市場だけでなく、農産物を扱う市場も、東京は東日本産原産を多く取り扱っていて、卸売りが東日本産を敬遠し、かなり品薄状態らしい。それでも西日本産の値は上がらないと言う。理由は、西日本産は調達ルートが整っていないため、市場にきた時は鮮度が落ちて、値崩れする、らしい。また産地偽装も今後増えると予想されており、卸売り市場の一次産品への疑心暗鬼は、しばらく続きそうだ、との事。

ほんと、東電は罪作りな事をやってくれたものだ。

中国や韓国がよく我々に先の戦争の「正式な謝罪をしろ、謝罪をしろ」とよく言う。
自分はわからないでもない。東電の様に、喉元過ぎれば、ケツをまくってほおかむり。そういう体質が我々日本人の中にはあるのかもしれない。

きちっと、ケリをつける。

一番大切で難しい事だ。

江戸っ子ならやれるだろっつーの!