明日と明後日の深夜と明け方に、なでしこジャパンとU23代表
の試合がある。泣いても笑っても、これでオリンピック・サッカーは終了。しかし、なでしこジャパンも、U23代表も、世界で、
最後の最後の試合まで出られて、ホント、いい経験になってるね。


U23の男子サッカーは、よく、なでしこジャパンの試合を見ておいたほうがいいよ。なでしこは、アメリカに負けるかもしれないが、「どうやってアメリカのロングボール(ロングフィード)」を抑えに行くかが、この試合の鍵になる。平均身長差は、10cm以上だ。日本と韓国の選手を上回る身長差だ。アメリカはなでしこの、背の低さを、とことん突いてくるだろう。



翻って、U23代表。彼らは身長差はそれほどないが、打点の高さの違いや、フィジカルの弱さを、ロングボールで突かれるだろう。

だから、なでしこの様に大きなハンデキャップを背負ったチームがどう戦うか、見ておくべきなのだ。ただ、見たからといって、すぐ、プレスの方法や体の寄せ方を、簡単に体得・学習はできないが、「イメージトレーニング」には、なる。



いろいろ調べてみると、このU23代表の世代は、2回ほど、この世代の韓国チームに、世界大会への参加を絶たれたらしい。

U18のW杯出場と、U20のW杯出場である。あと1戦勝てば、というところで、相手の同世代の韓国代表に、おいしいところをもっていかれた、らしい。日本選手も内心奮起するところもあるだろう。


関塚監督の戦略・戦術を語るには、自分はそんなに試合を見ていないのでわからないが、ちょっと、FWとDFの枚数が足りなかった気はする。まさか、ここまで(最終戦まで)くると思わなかったのだろう。オーバーエイジで、吉田選手の
他の人選で、FWにもう一人(A代表クラス)とCBにツーリオ選手か岩政選手のどちらかを選ぶべきだった。徳永選手も悪くないが、ボランチが本職で、うまいが、あまり高さとフィジカルはないように見える。まあ、ここまで来て、韓国とやるなんて分かっていたら、初めから、それなりの人選はするが、このU23世代の快進撃を予想した解説者は、誰もいなかったし、仕方ないところだろう。転ばぬ先の杖、といって、間違って決勝に出た場合(笑)の、選手選考から、考えておかないといけない。




さて、韓国選手は、生死がかかっている。日本に勝って3位になると、彼らは、兵役が免除される。ぜがひでも日本に勝って、韓国に凱旋したいだろう。


ここに、韓国に付け入る隙がある。
常に先手をとる展開で、同点にされても、先に点を入れる。こういう展開で、韓国の焦りを誘い、ファールをしっかり取っていくのだ。だが、オーバーアクションに倒れるのは禁物。イエローが出されるだろう。悪くても、1−1、0−0、2−2の展開で、120分間終えれば、韓国に、日本よりさらにプレッシャーがかかる。



この韓国チームにはA代表が5名以上いる。日本には、
吉田選手一人。しかも、同じ世代の代表戦で、2回も手痛い敗戦を喫している。こんな状況で、そして、このチーム構成で日本が勝てるとは誰も思っていない。だからこそ、ドローに持ち込んで、PK戦に逃げれば、日本には勝機が生まれるはずだ。

引き分けで、銅メダルが2つ、なんてないのだから・・・



よく因縁の日韓戦って言うが、同じ東アジアで同地域、いろんな世代でワールドカップ(ユース)を争っており、何度も顔をあわせるのは当たり前。この程度の試合は、今後ももっと、増えていくだろう。歴史的に見て、日本代表が一番ショックな試合をやったのは、1991年ドーハでのイラク戦。韓国とは80年代に、ホームアンドアウェーでの韓国とのワールドカップ予選も手痛い敗戦だったが、ドーハの比ではない。また、1997年に、ホームでワールドカップ最終予選で逆転負けしたのも、酷かった。しかし、あの最終予選は、あの韓国戦の敗戦がなければ、その後予選を勝ちきって初出場はできなかった、だろう。まぁ、あの韓国戦は酷かった。山口選手(ボランチ)の芸術的なループシュートで先制し、後半あと10分くらいのところで、立て続けに、ミドルシュートを決められた。

2006年のワールドカップの豪州戦に似た展開である。
1997年の韓国戦では、勝ちたいと思いすぎ、加茂元代表監督がDFの枚数を増やし、手厚くし、選手交代をしたところから、悲劇が始まった。当時の日本は、守りにいって守りきって勝つ、イタリアのようなサッカーは無理だったのだ。その日の国立競技場は試合後はまるでお通夜。日本のユニホームをきた多くの女性サポーターが、肩を震わし泣いていた。その試合のビデオテープもVHSで家に取ってある。その試合でも、ドーハの悲劇より、自分はましだった。

2006年のワールドカップも同様の心理が働いていた。


勝ちたい・勝ちたいと思いすぎると、いったん先行するとどうしても、守りきって勝ち逃げしたいと思い始める。

サッカーには、そこに落とし穴がある。

日本は気楽である。しかし、韓国が逆に先行したら、時間帯にもよるが、後半に入ったら絶対、守りきろうとするだろう。なかなか、もう一点とりにはいけないもの。そこに日本のチャンスが生まれる。1、2点ビハインドで諦めてはならない。


これだけは言っておきたい。我々、U23代表のファンは、余計なプレッシャーは与えない(笑)。勝てるとは思っていないから、いい試合をして、有終の美を飾ってくれ。
勝つことも大切だか、フェアで感動できる試合を頼む。ワールドカップじゃなく、オリンピックなんだから。美しい試合をお願いする。


(注意)最後によい情報を。韓国はGKが酷い。控えのGKらしいが、ブラジル戦の1点目と3点目は、手足でボールにさわることも出来なかった。怪我でもしてるのか?


自分はだから、PK戦になれば日本が勝てると見ているのだ。とにかく、タイで120分の試合(延長込み)を終えること。これが韓国戦のキモだ囹


若者よ、頑張ってね。