中共は(人民解放軍の好戦派は)、アメリカを試して
いるのだと思う。沖縄〜尖閣諸島上空は、航空自衛隊
ばかりでなく、韓国空軍や在沖縄米軍の作戦区域に
なっている。




日本のマスコミは、大陸の内部の矛盾(所得格差や
少数民族問題)と、今回の行動を関連付けた論調が
多いが、それはあまりにナイーブな観察だろう。



自分が何度もこの日記で書いているが、大陸は所詮
共産主義」。一度共産党や解放軍で決めた
「綱領・要綱」は、容易に変更したり、外部状況で
変更することはできない。通常の民主国家に比べ、
政治においては、より硬直化していると考えて間違い
ない。




何故、アメリカ軍の作戦空域に「挑戦」してきたか?
これは挑戦というより、アメリカ軍の「出方」を
観察していると、考えるべきだろう。東シナ海
中国空軍の既成事実が出来れば、別の領空、例えば
中印国境や中比係争空域に、この「識別圏」を
適用する方針だろう。
自由主義陣営が考える「防空識別圏」は、民間機や
相手国との摩擦を避ける意味合いで設定されるが、
中共の場合は違う。
将来の「侵攻」のために設定されるのである。





さらに、中共が狡猾なのは、在米華人を利用して、
中共に有利に、世論形成をすることである。
尖閣諸島」をうまく利用して、共産党の存在意義
を高めるのが究極の目的である。大陸中国一般人の
感情を扇動して、共産主義を貫徹させる。
「どこまで行っても、大陸は共産主義である。」




日本政府は、尖閣諸島個別事象にとらわれすぎる
傾向がある。



経団連などの経済界の圧力もあり、中国大陸の色が、
赤でも、白でも、黒でも、とにかく「金儲け」が
これまでは第一義であった。この2〜3年で、
日本人も本当に自由とか民主主義を考えるように
なったのではないだろうか?




大陸で共産主義が延命する限り、領土問題での解決
はあり得ない。ここを、日本の政治家はよく解って
いないらしい。



「台湾」が何故、あそこまで、中共との政治統合を
拒否するのか?経済的にはズブズブの関係にあり
ながら、台湾や香港は、何故、中共流の教育改革
に拒絶反応をみせるのか?共産党が「異質」である
からなのだ。




今回の「識別圏設定」で、日本のネットや大陸の
ネットユーザーは、「戦争か?」と騒いでいる。




日本側から「戦争」の前にすべきことがある。
田中と周恩来の密談で決まった「日中平和友好条約」
の破棄または改訂だろう。
中国の唯一の合法政府が「共産党」であるという
条文は破棄すべきだろう。




1970年代の初め、ここまで遡って、中共
台湾との関係を「リセット」すべきなのである。




感情論が先行するが、大陸にいる、いわゆる
「中国人」と「共産党共産党員」と、
はっきり区別するべきだ。




自分があと、20〜30年後に、共産党政権が
崩壊すると予測するのは、大陸内に今後、大量に
発生する「ミドル・クラス」の存在が大きい。
中共は今、意図的に貧富の差を作り出しているが、
個人のGDPが増えた段階で、必ず中間層から、
いわゆる「民主化」が始まると見ている。




大陸が、台湾やシンガポール並みの民度民主化
すれば、西側はもっとビジネスも容易に進む。
民主化=平和国家と考えて間違いないし、今の
様な「異質な」中国のままではいないだろう。
1.立憲政治(選挙権)2.言論の自由・閲覧の
自由・宗教の自由 3.司法の独立
ざっくり、大陸で上記の3つが達成されれば、
自ずと「領土問題」は緩和の方向に向かう
だろう。




今、中共民主化を重要視しているのは、
欧米でも、
主に、アメリカと英国である。英国は、
経済関係の促進から、チベットウイグル
の関与を減らしているが、歴史的に見て、
大陸の人権・民主化にナーバスであった。
日本はどうか?というと、そうではない。
この日記で何度も書いてるが、日本政府の
取り組は、中共支配の大陸に異を唱えず、
「経済第一主義」に走り過ぎていたのだと、
自分は思う。



大陸を普通の国家にするとり組みを、日本
政府は怠ってきた。



中韓の「反日」は日本がこの2ヶ国を普通の
国にする取り組みを怠った「ツケ」なのだ。




自由化や民主主義など、目に見えないスローガン
を持って、大陸に「内政干渉」するのは、
高度な技術と素養が必要である。日本は、
戦後約70年、そこまで出来る熟成国家に
なったと思う。
政治家は「民主主義」を語るべきだ。




話がそれたが(笑)、今の様な、「異質」で
「好戦的」な中国共産党では、話し合いの
余地はない。
まず、日中平和友好条約を破棄すべきだろう。
同時に、大陸にある日貨、日本企業、駐在員、
留学生等の引き上げを始めるべきだろう。




今後中国との「戦争」が本当にあるのかない
のか、解らないが、大陸に居る邦人の安全確保を
まず、すべきであろう。




一旦、冷却期間を置くべきだ。




戦争に至るには「プロセス」がある。
日中平和友好条約を破棄しても、まだ「断交」
ではない。

その段階で、一旦、頭を冷やして、
中共と交渉できるか、妥協できるか模索して
みることだ。





「戦争」はその後でも、遅くはない。




米ソ冷戦時代の核戦争のウォーニング・
レベルで言えば、今回の「防空識別圏設定」は、
DEFCON(デフコン) 4 レベルで、かなり危険性の
高いレベルだ。