アメリカの爆撃機2機が、中共の設定した防空識別圏
飛行した、という。特別、中国空軍のスクランブルは
なかったという。
ただし、これで「メデタシめでたし」ではなく、むしろ、
今後、不必要な「ニアミス」がこの空域で増加するのは
避けられないであろう。



香港の新聞によく登場してくる、解放軍のエン少将
(この日記でA少将と記する)は、既に、1年前から
この「防空識別圏」の権利を主張していたという。
このA少将だが、習近平の幼馴染の太子党共産党
幹部2世)で、習は、このA少将に語らせて、中国国内
世論の動向を探るという。




このA少将だが、最終的には、尖閣諸島に公務員の在住
などの措置を目的としているようだ。
近く、尖閣諸島沖で、ミサイル発射の演習を行うという
情報も、自衛隊に入っているらしい。この「ミサイル
発射演習」も、A少将が主張する、尖閣諸島の領有権の
アピールの一環だそうだ。




日本国内マスコミは、かたくなな中共の姿勢を、
中国国内の矛盾を転嫁するための目くらましと、
報道する機関が多い。どうなのだろう?
あるいは、軍部の暴走を抑えられないのだ、とか、
中国国内の開戦派に対する遠慮だとか・・・
つまり、最近の習近平の政治経済分離・日本より
発言からの寄り戻しだとか・・・・





いずれも的外れであろう。大陸の内部抗争や
内部問題も、中共の強硬姿勢の一部の要因には
あるかもしれないが、2〜3%くらいだ。



中共第2次大戦後、唯一領土を拡張してきた
国だ。その貪欲さは、20世紀や19世紀に
侵略を受けて来た被害妄想、「パラノイア」から
発生したもの。
大陸の中国人一人一人に染みついた「パラノイア
がそうさせるので、彼ら自身、自分たちは
「被害者」であるという言い方をする。
戦後70年近くたち、チベット内蒙古
東トルキスタンをどさくさ紛れに併合し、
ベトナム戦争に乗じて、ベトナムの島々を奪取、
そして、今回フィリピンの領海を脅かし、今、
尖閣諸島、である。




中共の拡張主義は、何かの代償作用ではなく、
一種の偏執狂的な被害妄想、領土保全
メンタリティに原因がある。これは、
中国人一人一人に染みついたDNAで、
治しようがない。




また、中国が日本を分析する見方も的外れ
だ。日本がGDPを中国に追い抜かれて、その
腹いせで、中国に厳しい批判をしている訳
ではない。日本が恐れているのは、戦後の
中共の領土拡張主義、海洋は公共財であるにも
かかわらず、中国だけで独占しようとする、
その姿勢を恐れ、批判しているのである。




こういった、お互いの見解の矛盾もあるが、
それは所詮、現状を認識する事には勝らない。
つまり、現状が一番大切で、戦後70年に
わたって、領土の拡張を意図してきた
(実際領土を拡張した)中共は決して許される
ものではない。




欧米人は頭がクリアーだから、戦前と戦後の
蛮行をリンクさせることはない。我々日本人も、
それには近いが、欧米人より情緒的だ。




昨日も書いたが、大陸を「商売の道具」として
だけ考えて来た我々はやはり反省すべきだろう。
戦後70年間、莫大なODAと無償有償援助を
大陸に行ったが、「防空識別圏」設定と言う
体たらく。戦前の満州侵攻→敗戦となんら変わら
ない結果である。
大陸への戦略を「白紙」にすべきだ。





一旦、リセットして、大陸中国の正統政府は
どこなのか?日中平和友好条約は必要なのか?


そこを考えるべきだと思う。