コロンビアが3−0でギリシャに勝ったが、
ギリシャは崩されて、流れの中で3点入れ
られたわけではない。



まあ、それでも3−0のスコアで勝ったと
いうことはコロンビアは勝負強いのだろう。




日本は、コロンビアをリスペクトも、恐れる
必要もない。タフな南米予選を勝ち上がった
とはいえ、その南米予選の大事な前半戦で、
コロンビアは、ホームでもアウェーでも
南米最弱のベネズエラに勝っていない。
ホームでは1−1、アウェーでは0−1で
負けている。予選前半の勝負どころで、最弱
ベネズェラに勝ち点1しか取れなかった。
もちろん、FWファルカオは元気だった。
それに、南米予選を2位で勝ち上がっても、
ブラジル抜きの予選である。ウルグアイ
コスタリカに負けて大番狂わせという報道も
あったが、ウルグアイは南米予選では通過国
最下位で、ヨルダンとのプレーオフに回った
国である。FWフォルランも全盛期ではない。




話がずれたが、決してコロンビアを侮っては
ならないが、リスペクトし過ぎてびくびく
する必要もない。日本のサッカーができれば
いい試合ができるし、それを信じてやるべきだ。




ギリシャやコロンビアの特長を殺すサッカー
は、やるべきではない。




あと4日で、どれだけ開き直れるか。




全選手に戦術が浸透しているなら、90分間
走れる選手、コンディションや精神状態が
良い選手を出すべきだろう。




長谷部選手と遠藤選手は、ボランチの控えが
いいと思う。理由は2人とも90分間使えず、
交代枠をみすみす捨ててしまうからだ。
90分間、山口選手、青山選手に任すべきだ。
この2選手なら90分間走れる。




SB陣も、両酒井選手のどちらかを先発させる
のも、意外なリズムを生むかもしれない。




FW       柿谷(大迫)選手


2列目   香川(大久保)・本田・岡崎選手


ボランチ    青山(遠藤)・山口選手


SB      長友選手・内田(酒井)選手


CB       吉田(伊野波)・森重選手


GK          川島選手





今更、ザッケローニの戦術を云々しても始まらない。
もともと、ザッケローニは戦術家で、勝負師ではない。
それに、ザッケローニを代えるなら、昨年のコン
フェデレーション・カップ3敗後に代えるべきで、
そのチャンスはサッカー協会には、あったはずだ。
それをここまで引きずったんだから、あとは、
ザッケローニと心中するしかない。





相手を恐れるあまり、自分の良さを出さない
選手はいらない。0−1で負けても、3−4で
負けても、負けは負けだが、3−4の方が
日本の良さが出る試合だし、今後にもつながる。



相手チームの良さを殺すのではなく、日本
チームの良さを出す。
このために、先発を考え、3枚の交代を
考える。それが、監督の仕事だ。ここにきて
守備的な戦術は願い下げだ。




コートジ側から言えば、調子の上がらない
本田選手にマンマークする必要はなかった。
日本の武器の両SBを殺すため、コートジも
自軍の両SBをいっぱい・いっぱいに上げて
きて、長友・内田選手の上がりを許さなか
った。また相手ボランチがDFラインまで
降りて、日本の前線に数的有利な状況を
作りだしていた。日本SBはパスの出しどころ
がなく、中に居る香川選手や本田選手にパスを
集め、中央でコートジにカットされ、カウンター
にあっていた。1−2のスコアで納まったのは
奇跡と言うべきだろう。




日本の攻撃パターンの根幹は、個人技では
ない。SBや中盤のパス交換から作られるもの
で、SB攻撃が30%以上占める日本の攻撃
を、無力化しようし、実際に出来たのは
個人のスキルやフィジカルもあるが、
コンディションの差も大きい。日本は涼しい
キャンプ地から熱帯雨林の様な競技場で
試合をやって、また、涼しいキャンプ地に
戻る。このコンディション作りが正解か
どうかも、後日検証されよう。2006年の
ドイツ大会は、ドイツにはめずらしく暑い中
行われた。昨日の日本代表の様に、2006
年の代表も、後半からピッタリ足が止まった。
足が止まれば、長友選手の価値はないし、
日本はもともと相手より走りきって真価を
出せるチームだ。




昨日の代表に関しては、コンディション作り
に問題があった。雨の中では、日本の様に
フィジカルに頼れないチームは絶対に不利に
なる。ただ、メンバーは23人選べるし、
そんな不測の事態に備えてフィジカルがある
選手を選考するオプションもあったが、
ザッケローニは異色の選手、田中ツーリオや
細貝選手の選考を嫌った。負けるべくして
負けた試合が昨日の試合だが、勝負師の
監督なら、昨日の出来でも、勝ち点1は
拾っていた。最後の局面で、吉田選手の
パワープレーにいったのは正解だが、練習で
パワープレーの練習をしていたかは疑問だ。




ともかく負けには負けの必然性があるわけで、
勝ちにも勝ちのストーリーがある。




ヒディングのような勝負師なら、コロンビアが、
大事な南米予選前半の試合で、なぜ南米最弱の
ベネズエラに勝てなかったか分析して、そのため
だけの選手をブラジルまで2〜3人連れてきた
かもしれない。
トルシエなら、わざわざ、チーム内に監督に
対する反骨心や、チーム内での異常な競争を
煽って、チームを活性化しただろう。ザッケ
ローニは参謀で、勝負師ではない。ただ、
それは、昨年のコンフェデ全敗時に解っていた
はず。





だから自分は、もうザッケローニと心中するしか
ないと、言っている(笑)




日本がどういうサッカーを見せられるかなんて、
20年も30年も前から言われていたことで、
ザッケローニのおかげで、その片鱗は見えて来た。
ただ、勝負は別物。Wカップも別物。
ブラジルは、スコラーリ監督の他に、パレイラ
テクニカルディレクターがいる。両者とも、
Wカップ優勝監督だ。94年のWカップ優勝時にも
優勝経験監督がテクニカルディレクターでサポート
してたはず。名前は忘れたが。
一人は戦術担当の参謀役で、残りの一人は勝負師の
役割を担う。




今更の話だが、ザッケローニはテクニカル・ディレ
クターで参謀。その上の総合監督は、イタリア・
マフィアで固めるなら、カッベロ、トラパットーニ
リッピ、あたりが適任だったろう。




勝負と戦術は違うのだ。もともとドローを基本
としているWカップ・サッカー。相手に勝ち点を
与えないサッカーができるか否かが、GL抜けの
成否を決める。



面白くないサッカーでもGLは抜けられる。
今回は2010年の反動から、面白い・攻撃的
サッカーを日本は標榜してきた。勝つことが
全てなら、元に戻るだけだし、98年から
日本代表をWカップで応援しているファンは、
過去に戻った「穴熊戦術」を期待している
はずはない。
結果的に相手に攻められるのと、自ら攻めない
のとでは、全く試合は違った印象になってくる。




勇気を持って、ギリシャを打ち合いの
ノーガードゲームに誘い出す。そのために
ラインを上げて、20m以内のコンパクトな
陣形で攻めるしかない。オフサイド・トラップ
を外されるかもしれない。しかし、ひいて
自陣で守っていては、相手の思うつぼだ。
香川選手がプレスできないコンディション
なら、左サイドに大久保選手を先発させて、
後半に香川選手を入れてもいいし、岡崎選手を
1トップにして、大久保・香川・本田選手を
2列目に並べ、香川選手はトップ下でもいい。
また本田選手を1トップ、
2列目は、柿谷・香川・岡崎選手の並び
でもいい。とにかく、トップと2列目、攻め
の形に変化を求めることも大切だ。




ギリシャに攻め勝つためにどんな陣形や
戦術をとるのか?コートジ戦で日本が露呈
した弱点は、日本の攻撃パターンを止められ
ると、全く日本は機能しない、ということ。
ギリシャも両SBをいっぱいに上げて、日本の
SBが上がったスペースに間違いなくロング
ボールを放り込んでくるだろう。そして、
日本の高い位置取り、FW・2列目からの
プレスを無力化させる戦術をコートジに
倣って、やってくるだろう。




ザッケローニどうする?あなたの戦術が
はまるかどうか?ギリシャも、あなたの
戦術の盲点をついてくるだろう。恐らく、
ギリシャボランチやSB,CBからどんどん、
長友選手・内田選手の背後のスペースに
ロングボールが放り込まれるだろう。
さらに、マークが甘くなったら、速い
アーリークロスがどんどんFWめがけて
放り込まれるはずだ。




日本は、2人のボランチが、高い位置で
チェックに動いて、ロングボール出し手の
プレスに回る。90分間こういう追い回しが
出来る選手は、山口・青山選手しかいない。
2002年W杯では、戸田選手、2010年
には阿部選手がいた。本来なら、この代表
ボランチにはブンデス・リーグで今季活躍
した細貝選手が必要だった。




ザンビアの練習試合から、コートジは
日本の両SBのスペース、さらに両SBを
押さえることで、日本に有利になると
研究したのだろう。それならトップ下に
香川選手を持ってくるしかない。




ギリシャ戦まであと4日。




日本の両SBを抑えようとするギリシャ
の戦術に対するザッケローニの対策が
見ものになる。ザッケローニは戦術家
だから、何らか答えを見つけ出す
はずだ。



場合によったら、封印していた
超攻撃的布陣3−4−3かもしれない(笑)




こういった観点から日本戦を見ると、
ギリシャ戦も実に楽しみである