今日、DVD借りて見た。「コンタクト」
クリントン大統領当時の映画なので、90年
代(80年後半)の映画だ。結構面白かった。


ストーリーは、アメリカのSETI(search
for extraterrestrial intelligence)=地球外
文明探査計画で、ニューメキシコ州かどこかに、
数十機の大型アンテナを設置していて、その
アンテナに26光年離れたベガという星から、
電波が届くという出だしの展開だ。


この物語とはずれるが、はあ〜、この映画の
出だしが、「インディペンデンスデイ」に
パクられたのか!って思いました。
確かこの映画のエイリアンも、素数(1と
自身の数しか割れない)の警告信号を発して
いたような・・・・・。


ジュディ・フォスター演じる科学者は小さい頃に
両親を亡くし、父親がアマチュア無線好きで、
彼女もそれにのめり込んでいく。また、数学や
物理の才能を発揮しMITで博士号も取得する。


彼女はいわゆる科学至上主義者で、国や財団
予算を貰うため、アレシボ(電波探索)が
重要だと、どこかの基金に認めさせる必要が
あった。しかし、そう簡単に結果(地球外文明
探索)は出ず、基金の援助が打ち切られるその
日に、ベガ星からの規則的な電波信号をキャッチ
する。始めは、「未知との遭遇」よろしく、
簡単な数学的信号で(素数を電波信号で並べ)、
次は、52年前の(1936年の)ベルリン・
オリンピックでのヒットラーの開会宣言の
画像を送ってきた。(26年でベガ星に人類
最初の電波画像が到着し、ベガ星人は後生大事
に(笑)、26年かけて地球に送り返してきた。)
また、
よく調べると、その画像にアーチファクト(不要な
部分)があったが、その中に、何と6000ページ
以上に及ぶ、ベガ星からの「空間移動装置」の設計
図が入っていた。



この映画、故カール・セイガン博士(宇宙天文
学)の小説から作られたらしい。この映画中の
ジョディ・フォスター演じる科学者のパトロン
(援助基金の親玉)の役が、カール・セイガン氏と
だぶるらしい。ともかく、この「空間移動装置」、
ジェットコースターが3〜4本からんで、その中に
丸型の操縦室がある。
とても奇妙な構造である。


始めの1機はアメリカ政府が資金を出して作り、
別のパイロットが乗り込むが、テロリストの攻撃で
破壊されてしまう。おもしろいのは、上記の
パトロン(カールセイガン役)が、自分の私財で
日本の北海道に同型の「空間移動装置」を作って
いた事である。
なぜか北海道なのである(笑)


そういえば、故カール・セイガン博士、みょーに、
日本びいき、日本ファンだったよなぁ〜。
ジョディフォスターが、この装置に乗り込む場面は
いいね。007を思い出す。寝室に掛け軸かなんか
置いてあってね・・・・・
彼女をエスコートする日本人男性2人、しっかり
お辞儀してまして、ジュディ・フォスターも、
お辞儀で答えてました。いいですね(笑)



結局、その「空間移動装置」は、地球時間では
たった1秒間、海上から海面に落下しただけだった。
しかし実際は、彼女は、ジェットコースターの
ような回転装置から出る強力な磁場の影響で、
異次元へとループしていて、ワームホールを何本も
抜けて、ベガ星に到達していたのであった。
18時間そこに滞在し、地球に戻って来ていたので
あった。



後日、彼女の証言は、アメリカ議会で、何の証拠も
ないと否定されるが、彼女はベガ星で起こった
すばらしい体験を話す。実証主義・科学万能主義の
彼女が涙ながらに、神に近い創造主を議会で語った
のである。


ワシントンで議会から出ると、数万という観衆が、
彼女に握手や、支持を表明し、外で待っていた。
科学万能主義者の彼女が、神の存在を語ったこと
に対して・・・・・である。


最後の場面は、アメリカにまだ理想主義や希望の
あった時代、
ツインタワーのテロ以前に描かれた理想主義、
故カール・セイガン博士の理想主義が克明に
表現されていた。



必見に値する至極のSF作品である。

コンタクト〈上巻〉

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コンタクト 特別版 [DVD]

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