アメリカの新聞やネットの論調を見ると、
日米安保で、米軍が日本に駐留し、日本
の安全保障を担っている。我々が犠牲に
なり、日本を守っている、という論調が
ほとんどである。


それは正しいのだろうか?


これについても、大局から俯瞰してみない
とならない。


自分は、左翼でも右翼でもないし、即座に
米軍出て行け!とも思わない。



問題なのは、中国の拡張主義に対する
日本と米国の温度差にある。


中国大陸からみると、太平洋に進出
する際、日本列島と台湾はほんと、
邪魔な存在である。


中国海軍からみれば、わざわざ南の
海南島から出航するより、旧旅順や
大連から出航する方が、太平洋に
アクセスがいい。


何故できないか?と、中国側の理屈
で考えると、台湾とそれにつながる
台湾領の島々と、尖閣諸島、沖縄
諸島、南西諸島、さらに、対馬海峡
津軽海峡宗谷海峡などが邪魔で、
容易に太平洋にアクセスできない
のだ。


日本と台湾側から見れば、こういった
地政学的な条件が、この2国の
メリットなのである、はずなので
ある。はずなのだ、と書いたのは
メリットを生かしきれていない
から、こう書いた。


前振りが長くなったが(笑)、
アメリカ側からみると、日本と
台湾は実においしい国である。
中共が嫌いなために、本来なら
アメリカがお金を積んでも守ら
なきゃいけない、海岸線を、
逆に彼らは自分達にお金を払って、
守ってくれる。


ここに、日米安保や米台安保の
最大のトリックがある。


そして、アメリカ人一般民衆は、
全く逆の論調、すなわち、
「守ってやってるんだ」に
なるのである。


帝国の歴史を数千年レベルで
振り返ると、思いつくのは
ローマ帝国元帝国だ。


ローマ帝国が、ブリタニア
(英国)を征服しに行く時、
ガリア(フランス)を征服
した時の傭兵を連れて行って
いる。元も、日本征服に
遠征してきた時の主力傭兵は
、元に征服された高麗軍で
ある。


何をいいたいかというと、
日本や台湾は、自主独立の
ために、中国共産党の圧力
と闘っているが、中共
配下に入れば、アメリカに
敵対する刃となるという
事だ。


恐らく、米国の指導者・有
識者は、日本・韓国・台湾は
絶対、中国共産党の配下に
下るとは思っていないはず。


なので、アメリカの南シナ海
東シナ海でのプレゼンスは、
中途半端なのだ。平たく言えば、
アメリカにはとりたてて、
中国の脅威は存在しないので
ある。


もちろん、今後5年・10年の
スパンでは、さっき自分が書
いたあり得ないシナリオ(日・
韓・台が中共の軍門に下る)
はないだろう。しかし、歴史を
みると、この最悪のシナリオが
あながち虚妄とも言えないのだ。


そうなると、米国と中国が、
太平洋上で激突するのは不可避
となる。


アメリカ側から見ると、東アジア
自由主義陣営が中国の配下に
下るシナリオはまず、100%
考えていないと思う。しかし、
生存が脅かされれば、どの国でも
隣国に文化的・経済的・軍事的
に吸収されるのは、人類の歴史
上、そこらじゅううに見られた
ことなのだ。


自分は、その良し悪しを言ってる
のではない。


アメリカにそういった、100年後
200年後のスパンで、アジア
太平洋の安全保障を考えてるか
どうか?という問題なのだ。


昨日、尖閣諸島に香港の非政府系
団体の船1艘が上陸したという。
かれらの素性は取調べを待たない
と分からないが、つい10年前まで
なら、共産党アレルギーを起こして
いた香港人が、いまや、中国共産党
の軍門に下っているのは、今回の
上陸騒動からも見て取れる。



よく、沖縄を責める有識者がいる。
何故、米軍に反対するのか?と、
言う。さらに、つづけて、沖縄の
重要性がわかっているのか?と。


それは、あまりに内地人的発想で、
さっきのアメリカ人的発想。つまり、
対岸の火事的発想なのだ。
アメリカ人「中国の太平洋進出が
困るのは日本人なんだから、まず、
自分達で守れ」と。
日本の内地人「中国の太平洋進出
が困るのは沖縄琉球人なんだから、
まず、自分達で守れ」と。


この発想は非常に危険である。


沖縄琉球人達が、中国の軍門に
くだらないと、いえるのだろうか?
日本人達が、中国の軍門くだらない
と、誰がいえるのだろうか?
歴史が語っている。生存のためなら
自ら征服者の軍門に非戦闘的に
下って、彼らの配下にはいること
など日常茶飯事なのだ。


アメリカは、太平洋の対岸にある。
しかし、日本から見れば、太平
洋の3分の2はアメリカ領海だ。


太平洋の海洋資源・地下資源・
船舶航行・安全保障の問題等々、
積極的に考えるべきなのは、
米国の方なのだ。


米国には、日・韓・台が、大陸
中国の配下には絶対ならないと、
勘違いしているのだ。世界地図を
見てみよう。アメリカ西海岸から
日本にはジェット機で8時間。
東京から北京など、飛ばせば(笑)
1時間で行くのだ。


米国はすこし、東アジア・太平洋
のパワーバランスについて、
再考したほうがいい。つまり、
いつまでも、日本が、隣国と敵対
しながら、生存できるものでは
ない、と言うことをだ。


日本も含めて、韓国・台湾は、
うまくアメリカの外交戦略に
はまってしまってるのも事実で、
中国を封じ込めるという役割を
背負わされているのだ。


日本が中国の水先案内となって、
中国は日本を素通りして、「太平洋
の奥深く行けばもっと、海洋資源
地下資源があるよ(笑)」と、
ついては、「私達が水先案内しま
しょう。そこはアメリカ領近く
ですけど」と中国には言わないと、
米国は本当に、
思っているのだろうか?


歴史を良く学ぶことだ。

絶対ないとは、言い切れないのだ。


だから、自分は、アメリカにとって
も、中共の拡張主義は脅威なんだ、
という認識がほしいと、思って
いるのだ。


アメリカが日本を守っている、
これは正しいが、日本もアメリ
を守っている。これも正しいのだ。


日本の政治家や官僚は、アメリカ人に
あったら、しつこく、「日本・
台湾は、中共の太平洋進出
をまもっているのですよ。あなた
方を助けてもいるのですよ。」と、
語るべきなのだ。




以下、中・韓・ロシアが抱えている
問題(大きなところのみ)




中:南シナ海領有権問題(フィリピン、
ベトナムインドネシア、台湾などと)
  東シナ海領有権問題(日本、台湾と)
  黄海領有権問題(韓国と)
  中印国境問題(インドと)
  内政で、ウィグル自治問題、
  チベット自治問題


韓:竹島領有問題(日本と)
  イオド領有問題(中国と)
  朝鮮戦争停戦後の領海確定問題
  (北朝鮮と)



露:北方領土問題(日本と)
  バルト3国・モルドバなど
  東北欧諸国との領土確定問題。
  ベラルーシグルジアなどとの
  地下資源領有問題など。
  内政では、チェチェン独立問題
  他、多数。



中も、韓も、露も、問題だらけの
国々なのだ。日本との問題だけでは
ない。この点に、日本の政治家や
外交官も注視すべきなのだ。




昨日のおさらいで(笑)、日本の
政治家・外交官は、日本にこの
3国を呼び込むような形で外交を
する傾向がある。こういう外交は
今後絶対しないことだ。



あえて言うなら、
彼らの嫌がる地方や国・団体機関にまで
遠く遠征して、仕掛けを(化学反応を)
起こすことが大切なのだ。もし、そう
いった外交をやったことがないと言う
なら、
日本の商社マンがどのような営業
を、外国でやっているか、頭を下げ、
彼らに教えてもらってらいい。



外交は非営利活動なので、さぼろう
と思えばいくらでも、さぼれる
のだ。そこが日本外交の弱点である。
商社の営業の様に、他国での外交で、
ポイントを上げた外務省員には、
随時特別ボーナスを出してはどう
か?「やっても、やらなくても
給与が変わらない」のでは、一生
懸命取り組む外交官などいない、
だろう。




そして、CIA、KGB、MI6
などのように、日本にも特殊諜報
活動をする部署を作ったらいい。
彼らにもインセンティブを与え、
目立った活躍をしたスパイには、
億単位のボーナスを支給したら
どうか?




これくらいやっても、うまく
行かないのが世界各国の外交で、
その意味からすると、日本の
外交など、「何もやっていない」
に等しいと言えるのではないか?



かの地(現地)の情報を、商社
マンやマスコミに聞いてるよう
では、外交の仕事をしているとは
言えないのではないか?


だから、自分は、政界も官庁も
2世やコネでの採用はやめて、
本当の実力主義で、採用すべき
だと常々思っているのだ。



日本外交が押し込まれるのは、
当たり前だ。政治家や外交官に
競争原理が働いていないから、
なのだ。


既得権益が、この国の最大の
問題で、原爆2発落とされても
戦前の財閥も既得権益も解体
できなかった。できたのは、
貴族の一部を平民にしただけで、
その意味では、明治維新以下が
GHQの統治だった。


まず自ら襟を正す。



韓国系企業や団体から献金
莫大に受けてる政治家は、
なかなか韓国に非難も制裁
もできない。在日朝鮮人
韓国人の多い芸能界では、
なかなか韓流を止めること
もできない。


自らが招いた、竹島問題・
尖閣問題とも言えるのだ。



何度も言う。中・露・韓の
外交戦略に乗ってはいけない。


彼らの嫌がるところに出向
いて化学反応を起こすこと。


これが、本当の外交力である。



英国など、まだ、前世紀の領土
問題を引きずっている。

1.ジブラルタル海峡
2.フォークランド諸島
3.スエズ運河
他、いろいろ・・・・


大切なのは、これらの地域は
英国にとって大切な要衝地域
なので、紛争があっても、
権益を守っていく、こういう
基本政策があるから、なのだ。
しかも、領有問題は、英国から
見て地球の反対側にある。(日本
は玄関先・軒先だが)日本外交も
遠慮せず、もっと、かの3国の
裏側まで回って牽制することだ。


領土領海問題などあって当た
り前。面の皮厚く、連中が嫌がる
外交を展開すればいいだけだ。



なので、外交と一般人の好悪の
感情とは、一線を引くことが
大切なのだ。自分は中国人の
彼女がいるから中国が好き。
朝鮮人からお金をいっぱい
貰ってるから、韓流が好き。
これでは困るのだ(笑)



私は個人的に、朝鮮人より中国人
の方が100倍好きである。
だが、大陸中共
拡張主義に対しては、嫌な朝鮮人
と、日本は手を組まざるを得ない
と、苦々しく思っている。



だから、外交は大局観を持つこと
が大切になるのだ。



嫌がるところに出向く。年内にも又、南シナ海への中共海軍の脅しがあるだろう。



その場合日本は、ベトナムとフィリピンに海上自衛隊駆逐艦を派遣できるように、今から政府間で話しを詰めておくことだ。もちろん、中共の海軍と戦争しにいくわけではない。


米国にベトナムとフィリピン(パラセルとスプラトリー)を守る気概がないので、我々がきたというメッセージになる。ベトナムカムラン湾とレイテ沖に停泊できるように、交渉しておくことだ。


米国はフィリピンとベトナムを見捨てたが、日本は見捨てなかったというポーズでいい。


中共を牽制するには、中共の拡張主義に怯えている国々を、ポーズでもいいから助けることなのだ。唯一絶対な事は、米国は中国相手には何もしないという事だ。


尖閣諸島に日本の駆逐艦を派遣するより、日本のイメージがよくなるし、先程書いた様に相手に近い所で、圧力をかける方が 効果がある。駆逐艦隊を他国に送れるように、法改正して、ベトナムとフィリピンに事前交渉しておく事