領土問題の解き方

はっきり言って、領土問題の解き方は、ない。


領土問題がゆえに、人類は無駄な戦争をやってきたのだ。



歴史的に見て、ここは我が国の領土と、各国とも主張する。



この日記で再三書いているが、日本にとっての悲劇は、終戦を受け入れた「ポツダム宣言」と、戦後の領土問題を確定させた「サンフランシスコ条約」の2重適用(ダブルスタンダード)にある。



中共ソ連・韓国・北朝鮮は「サンフランシスコ条約」の会議に不参加、またはその意義を認めてない。



したがって、ロシアはこういうのだ。日本はポツダム宣言を受諾して、日本の領土を確定された。従って、ロシアと日本には領土問題が存在しないのだ、と。



いま南シナ海の領土領海問題が大騒ぎだが、この「サンフランシスコ条約」で、南シナ海の島々の領有問題も、一応、解決済みとなったが、何せ、今の当事者が参加していない。


米国は自国にかかわる領土領海部分は、日本などとの交渉ではっきり確定させたが(西太平洋の島々)、日本帝国が、日清日露戦争で獲得した領土や、太平洋戦争前に進駐した領土の問題は、棚上げ状態にして、21世紀のここまできた。多分これは、ある種の国家的陰謀・操作が、行われたと思う。火種を残すことにより、米国のプレゼンスをまし、この地域でのイニシアチブを取ることである。



どちらにしても、歴史を紐解いても何の解決にもならない。東シナ海の領土問題は複雑だが、ここは日本と中国の話しあいで、どんでん返しの解決もある。政治家に、田中角栄周恩来のように、腹があればだが。南シナ海 は、もっと複雑怪奇である。米国、中国、ベトナム、フィリピン、マレーシア、ブルネイインドネシア、台湾、そしてこの地を所有していた日本と仏を含んだ国際会議をして、一島一島、領土を確定するしか方法はない。さもないと、武力に勝る国が島々を併合して、太平洋戦争以前と全く同じ結果になるだけだ。



それにしても、戦勝国の米国は、日本領だった南シナ海の島々の領土領海問題を、戦後処理で全く考えなかったのだろうか?



南シナ海の領土領海問題は、米国の責任で解決すべきだろう。




米国の責任、というより、これは義務である。