悲喜こもごものセンター試験

悲喜こもごものセンター試験が終わった。
国公立志望2浪中のM君のセンターも終わった。
理系900点満点で去年より5点アップ。
じゃあ、だめじゃん!!と読んでる人は思うが、
実は、去年は(私は家庭教師してなかった)
河合塾のデータケイネットで、
記述式とのドッキング判定で、
第一志望校がB判定だった、という。




つまり、二次試験(記述)で落ちた。
地方の中堅国立で、東京にも近い
ため、関東・東京から、旧帝大
漏れした受験生が殺到する。
河合塾のボーダーライン前後20〜
30点前後に、センター同レベルの
受験生が、「受かるのでは」という
一抹の希望を持って殺到する。




これが、ネット社会の弊害である。





株の売買と同じで、一般人が
ディーラーとなった昨今と同様、
受験生は、センター試験のデータ
ベースを見て、一番受かりやすい
大学、学部に、殺到する。
株でいえば、一番もうかりそうな
株に、買いで殺到するのと同じだ。





河合塾はセンターのボーダーライン
を、全国の受験生の自己申告を元に
試験後数日で発表する。
このボーダーライン。1点でも
越えてれば受かる、そういう
ものではない。
河合塾の基準値で設定したボーダー
ラインだ。





おおよその概要で言えば、
大学の合格者のセンター試験
平均点が、ボーダーラインと
なる。ボーダーを越えたら
合格率60%のB判定。
ボーダーを下回ったら
合格率40%のC判定。
こんな感じで設定したボーダーで、
その判定ということ。
国公立大は、センターと
2月末の記述試験の合計で
合否を決める。各大学で、
センター試験の持ち点、
記述試験の持ち点は違う。






東大や京大のように、
センター試験が、ただの
パスポートでしかない大学
も多い。旧帝大系は、
センター試験では合否が
決まらない。







じゃあ、地方の国立は?
というと、センターの
得点比率が高い大学が
ほとんどになる。





地方の国公立大は、
センター試験の出来不出来
で合否が決まると言えるが、
そこは、
さっき書いたネットの
弊害が、自由競争を多少
歪める結果を招いている
傾向がある。







受験生は、自分の得点と
全国の受験生の得点を
ネット上で比べて、
一番入りやすい大学に
殺到する。この傾向は
偏差値70越えの生徒
より、50前後の生徒に
顕著であろう。






したがって、東大・京大、
国公立の医学部の受験生は
あまりセンターの結果で、
A大学→B大学→C大学という
変動はない。東大京大志望の
受験生は、せいぜい学部を
変える程度であろう。
国公立医学部志望は、逆に
学部は変えず、学校を
若干変える程度であろう。
基本これらの生徒は、既に
その偏差値群で固定されて
いる、からだ。ヒエラルキー
の上下動が極端に少ないと
言えよう。








地方の国公立志望の受験生は
特に、
ボーダーライン前後に
どのくらいの志望者が殺到
しているかに注目すべきで
あろう。







恐らく、受験生が昨年度
受けた模試では、
何気に、第一希望大学、第二
希望大学と出していたはず。

今回は、受かりに行く大学に、
第一希望、第二希望と書いた
はず。本気に近い志望校を
書いたはず。




ある受験生の模試の
偏差値は通常55で、今回の
センターの偏差値が52だった
としよう。この生徒は
恐らくネット見て、ぎりぎり
偏差値52の大学か、余裕を見て
偏差値50くらいの大学に
出願するのであろう。




昔は、・・・・というと怒られ
そうだが、全く情報のない
ところでの出願だったので、
共通一次で、悪い点だったら
かなり偏差値を落とした大学
に出願したと、思う。
ライバルの情報はブラックボックス
だった。




今は、全国の受験生のデータ
を見てから、自分の得点で、
一番受かりやすく、し・か・も
偏差値の高い大学に出願するから、
話がややこしくなる。














先ほど書いたように、溺れる者は
藁をも掴む現象が、偏差値50前後、
センター得点で500点台の大学
で、頻繁に、起こってしまう。

ボーダーを挟んで、前後10点づつに
50人以上の受験生が列挙する。

旧帝大系以外の大学の受験生は、
記述式で大問1問落とすことに
よって、センターボーダー越え
60点の貯金を半減させて
しまう。大問をもう一問落とせば
そこで、センターで取ったボーダー
越え60点の貯金など一挙に
失う計算だ。3科目でそれぞれ
一回づつやらかせば、その
受験生は、不合格圏に転落する。








予備校は、ボーダーラインの設定に
汲々としているが、ボーダーの
信頼性の検証には熱心ではない。
ボーダー周辺に受験生が集まる
大学、学部は、もっと検証して
ボーダー設定と総合判定を出した
方がいいだろう。








行きたい大学が、自分の偏差値や
センター得点に比べて、かなり
低くても、行きたい大学や勉強したい
学部に、受験生がもう一度回帰
しないと、まずいんじゃないかと
個人的には想うことが多いね。




まぁ、受験生も、それぞれの家庭
事情があって、国立大学を
偏差値で選べる人、地域で選べる人、
学科の教育で選べる人、それぞれ
なんだが、・・・・・・












自分らの頃は、
一期校が東大、
二期校が横浜国立で、
早慶の理系学部ってのが
多かったね。
学校の5番以内の秀才は・・・。






今は、センター試験
様子で、
東大・横国志望の
受験生が、
東工大千葉大
なったり、
筑波大・首都大に
なったり、ついて
いけない(笑)






昔の受験生で、といっても
40年くらい前の話だが(笑)
浪人できない受験生は、
一期校・阪大
二期校・静岡
というのが定番で、


阪大を落ちたら、
優秀な学生が静岡に行った
というケースもよく聞いた。






それくらい、鷹揚で
あいまいな方が人生
面白いんだよね。

自分の手持ちの点数や
偏差値で、ネット上の情報と
照合し、一番ボーダーが
高い大学、に殺到する。



定年近いじじには
解らない感覚(笑)




1月末まで、大学側が
逐一、出願状況をネットに
公開し、それを
受験生や父兄が逐一
ネットライブでチェックする。




これも、じじいには
解らない感覚(笑)





こういう、ぬるくくだらない
話はさておき(笑)・・・・・






冒頭のM君にとっては正念場だ、
今年は2浪で、
センターの得点も去年とほぼ同じ。
同じ大学の同じ学部の出願。
河合の判定もほぼBだろう。




リベンジの時がそろったと
言える(笑)
今年は、予備校じゃなく、
英数理に家庭教師を4人用意
したと言う(笑)




じゃ、やってくれるよな?





アメリカの大学にいた時、
数学科の中国人のチャン教授が
ファイナルイグザム(期末)で、
良く言ってたなぁ・・・・・
「この教室は戦場だ」と。
「戦争とはすなわち、問題を正解
する戦争だ」と。
「これが戦争なら、解かないわけ
にわいかない。」って・・・
殺らなければ、殺られるって・・・
さすがに、中国の国共内乱を
生き延びて、アメリカまで
着の身着のままで逃げてきた
数学者だね。





この数学の問題を解かないと
やられるなら、解くしかないん
だよ。




やられる、とか大げさだが(笑)




あと1ヶ月半それぐらいの覚悟を
持って、死に物狂いでやれ!
ってことだ