去年のピーク時に比べると、世界的に、各国の株価は弱含みで
推移している。


昨年から、アメリカ経済の減速が指摘されていたので、
特別、驚きはしないが、問題は、アメリカのリセッションが
長引くか、長引かないか、この点だろう。


ただアメリカの個別株に限って言えば、景気に連動している
株の上値が重い分、ほかのディフェンシブな銘柄に資金が
集中するので、そういった銘柄を、半分近くポートフォリオ
に組み込んどく必要があるだろう。


90年代の不況(クリントン政権前半)は、アメリカの重厚
長大産業に陰りが見えてきて、鉄鋼や鉄道、航空、自動車など
の産業が低迷し、失業者が増えて、大学の修士号を持ってる
パイロットが、タクシーの運転手をせざるを得ない状況だった。
その90年代前半の不況が、いきなり、光ケーブル、インター
ネットという新しい産業で救われて、クリントン大統領も任期
をまっとうし、カーター大統領みたいな、経済政策の失敗という
汚名は、着せられなかったが・・・・。


普通に考えれば、いったん不景気に入り込めば、アメリカは
最低4〜5年は、株価も冴えないし、失業者も増えて、
日本の輸出産業も、これにならって不景気になる。しかし、
ロシア、中国、ブラジルなどの新興国GDPは年率10%以上。
加えて、新興国には潤沢な資源がある。アメリカの不景気を
補って余りあるって、経済学者は言ってるが。


ただ、我々、個人投資家から見れば、新興国のがんばりも、
結局、医学的に言えば「対処療法」で、英国の産業革命や、
第2次大戦後のオール家電化革命、90年代後半のインター
ネット革命には、匹敵しない。新興国が飽和状態になったら、
新しいフロンテアを探さない限り、経済の持続的成長はあり
得ない。大局的に見れば、地球環境を阻害しながら成長する
経済は、60−70年代のアメリカの軍産複合体的経済と
変わりなく、ブレイクスルーじゃない。


だからこそ、原点に返って、省エネだ、環境保護だ、ゴミの
分別化だって、いうのもわかる。しかし、地球環境の破壊と
環境保護の熱意とを比較してみると、どう見たって、
誰しも経済優先で、環境破壊もやむなし、というスタンス。


アメリカのNASAでは、90年頃から、地球と同じ環境を
火星に作るという、ばかげた研究に予算を割いていて、
火星の地下に眠る永久凍土の水分を機械的に蒸発させ、
人類が居住できる土地を作ろうっていう研究がある。
中国も、有人飛行を成功させたが、月の資源を、マンパワー
で調査、地球に持ち帰るという野望は、隠そうともしない。
そういった時代が多分、あと100年くらいでやって来る
のだろう。その時、日本はどういった技術を供与し、どの
程度の取り分を貰い受けるか?どの国に協力するか?
今のうちから、国家的に考えておく問題だろう。


自分は科学者でも研究者でもないが、地球環境の破壊は、
昨今の新興国経済発展で、「不可逆」となったと見る
べきだろう。積極的に、アウタースペースを開発、資源の
確保を図るしか、人類には未来はないと思う。
石油資源が枯渇する前に、月面下に眠る資源を開発すべき
だろう。ナイーブになっていたら、中国やインドに先を
越されるのは明白だ。



さて、全く話は変わって、オプションの話。
大証が、来年末にも、日本個別株のオプション取引
導入するらしい。東京証券取引所も、2010年には
個別株オプションを導入するらしい。
ちょっと遅きに失した感はあるが、ないよりはいい。
ただ、リスクを取りたくない、取らせたくない、という
スタンスで、申し込み証拠金(担保)を、1000万
とか、2000万とかに設定する、オマヌケな規制は
止めたほうがいいと、今のうちから言いたい。
個人投資家が参入できない個別株オプションなら、
ただの「絵に描いた餅」なんだよね。
日本個別株オプション、期待しましょう!!