損きりの方法

シェルダン・ネイテンバーグ著の「オプションボラティリティ」では、原資産が100ドルのアウトオブマネーのコールとプットの残存日数と、プレミアムの動きのグラフが書いてあった。それによると、残存日数200日のプットのプレミアム価値が半減するのが約100日、ゼロになるのが20日前。コールもだいたい同じ。これは原資産価格にほとんど変化がない場合、という条件があるが。 先日の株価が暴落したオプションも、10月限月を今すぐ決済すると、700ドルのマイナスだが、満期に近い時期に決済すると、理論上は最大限の利益(約3000ドル)に近く、儲かるはず。 ただし満期日近くの予想できない原資産価格(株価)の乱高下で、プレミアムが予想より高止まりする事はあるかもしれない。いずれにしても、アメリカンタイプのオプションの売り手は、満期日前に決済できるので、オプション価値が、時間経過と供に剥げ落ちるのを今か今かと心待ちに待っている。 買い手の場合は逆で、アウトオブマネーのオプションを買うと、満期日近くでオプション価値が急速に落ちるので、満期日近くまで持とうとするなら、ほとんどプレミアムの変化しないディープインザマネーを買うべきだ。 5%の損きりと50%の損きりでは大違いだ。