日米安保を過大評価してはいけない

アメリカと仲良くする事と、自国を守ることは別物だ。サウジアラビアは最近、アメリカから5000億円以上の武器購入を約束した。イラン、イスラエルへの備えである。中東の不安定要因である、イスラエル、イランが有る限りサウジアラビアは国防に大金を払わざるを得ないのだ。自分はこの日記で書き続けてきたが、今回の日本の敗北は、日本民主党の外交の幼稚さにつけ込んだ中国のしたたかさもあるが、アメリカの東、南アジアの安全保障でのプレゼンスの低下にある。中国政権内部が去年〜今年にかけて、対外領海領土への野心を隠さなくなったことも一因だ。 何故、領土的野心を隠さず、恫喝外交に反転したか? 日本の国際外交シンクタンクや海外のシンクタンクも現在、今回の恫喝外交を精密に分析しているようだ。1、北京オリンピックと上海万博を終了させ、対外的に媚びる必要がなくなった。2、GDPが世界2位になった自信。3、国内的矛盾(貧富格差、労働争議共産党幹部汚職)の国内批判を海外との領土領海紛争に転嫁させる。いろいろ考えられるし、1〜3の要因が重なったものであろう。今回の敗北で、失ったもの(これから失うもの)は大きいが、以下の点は、今後の教訓にすべきだ。1、どの国々も本気でチベット国の独立を支持しない。これはチベットが小国だからである。国際社会には正義や法秩序以外、恫喝や国家間の力関係で事実が作られる事がある。正義は力があって初めて成立するという事。2、政治家は言葉ではない。何を実践したか、行動したことで、評価すべきだ。3、収入や楽な生活を個人的に期待するのは構わないし、どの国々と貿易するのも構わない。しかし、お金を得るためには、そこにどんなリスクも存在する事。 船長(被疑者)を拘束した事で、中国の恫喝外交があからさまになった。中国の前近代的な外交手法も明らかになった。今後中国は、一時的に融和を進めるかもしれないが、本質は今回の恫喝外交の延長線上にある。南シナ海東シナ海の領土領海的野心を隠さず、暫時、進攻してくるのは確実だ。日本が中国と対決しなければならないのは、不可避となった。どの政党が日本の国政を預かるにせよ、1 沖縄県内に米軍を駐留させること。2 中国進出企業は、各企業とも中国依存度を最大20%以下にする。10%くらいがベストだ。3 憲法9条と非核3原則は暫時破棄すること。自衛隊は暫時名称を、海軍空軍陸軍と名称を変えること。4 薩南諸島〜沖縄周辺の日本海軍空軍を増強する。昨日書いたように、航空母艦を中国より早く自前で建造する。3艇以上がよい。最新鋭の戦闘機爆撃機アメリカから輸入する。戦闘機も自前で開発して暫時、沖縄周辺に配備する事。1〜4を実践できれば、中国と国交断絶→戦争は回避できるかめしれない。どうしてか?中国が日本の軍事力に一目置くからだ。それでも中国の日本領海南西諸島への干渉が続くなら、核武装が最後のオプションになる。米英豪露は日本の憲法9条破棄までは容認するが、核武装には反対するはずだ。しかし、オプションとして核武装は常に国民的論議をすべきだ。2010年9月24日で、第2次大戦後65年、東アジア、東南アジアで続いた、パックスアメリカーナ(アメリカによる平和)は終了した。ジブリや漫画、クールな日本のソフトだけでは、日本の安全は保障されない。中国北朝鮮のような恫喝外交する国々には、ハードが必要なのだ。幸い日本には、中国にはないソフト(技術)がある。ハードを1日も早く、ドイツ並み、英国並みの軍事力にまで引き上げる事だ。 義勇軍を編成するなら自分は参加する。50才まで参加可能ならね。いまは鎌倉時代なのだ。モンゴルが日本を攻めた元寇の時代と同じ。 我々は防人にならなければいけない。と、書いたところで「漁船衝突のビデオ公開を検討」と民主党。もうビデオ公開の賞味期限は切れている。ビデオ公開→被疑者拘束、だ。順番が逆だし、そんな小手先では中国に何にも影響はない。事実公表という意味ではいいが、これは中国には何の抑止力にはならない。船艦や空母の一艘でも造り、沖縄周辺を巡航させることだ。もう既に、国民レベルでは日中は戦争状態にある。早期に中国在住日本人に避難勧告を出すべきだ。第2第3の企業邦人の拉致が起こる前に。民主党の危機管理は、5才児と変わらない。中国との経済、人的交流を暫時、止めるべきだ。何度も言う。今回は日本にとっては第2の天安門事件なのだ。在中邦人の安全第一が先決だ。避難勧告を出して、企業は暫時中国から撤退すべきだ。長期的には冷却期間を置いた方が賢明だ。外務省の管轄で避難勧告を出してほしい。この避難勧告で日本経済にはかなり、痛みを伴うが、中国、アメリカ、韓国に対しては、非常に有効なカードになる。何故ならアメリカと韓国は、日本抜きで中国のピジネスを考えていないからだ。このカードをたてに、尖閣諸島国際紛争地域指定の言質をアメリカと国連から取る。多国籍軍の管理下に置かせる。引き分けに持ち込む戦術だ。もう尖閣は中国領なのだから