聖路加病院の日野原先生の部下の医師で岩淵医師
の書いた「縄文時代の超巨大津波」が面白い。



今から4000年前にエンケ彗星を母彗星に持つ
大型の彗星が、イースター島上空から大気圏
突入し、彗星の破片が最終的に三陸沖の海上
衝突したという説を唱えている。



その衝突がもとで、古代の四大文明黄河
シュメール、インダス、エジプト)のうち
エジプトを除く三つの文明がその時期に
同時に滅んだという。



確かにその時期(BC2000年前後)に、エンケ
彗星が地球に最接近していたという。



著者は、岩手県秋田県青森県などの
地形を詳細に分析し、岩手県北上山地
を遡上した巨大津波(高さ約300m)が、
北上地方の扇状地を造ったと、科学的な
分析をしている。秋田県や北海道に残る
真円形の湖(田沢湖など)は、カルデラ
ではなく、彗星の直撃でできたクレーター
からできた湖だという。



一見サイエンス・フィックションのように
みえる本だが、著者が医師ということもあり、
徹底した科学的な検証を加えており、
フィクションでは済まされないなぁと
感じた一冊である。
(2013年度初版)



2013年といえば、直径50mの小彗星が地球
とニアミスした年で、地球と月の間を
通過したはず。



グラハム・ハンコックではないが、今後
20数年は、地震火山ばかりでなく、小惑星
彗星の地球衝突も、あながち無視できない
のかも・・・・・



NASAは、人類文明を滅亡させかねないサイズ
(直径5km〜100km)の小惑星や彗星は常に
ラッキング追跡しているので心配しない
ようにと、言っている。
まぁ、たとえ何億分の一の確率で直径
数10kmの小惑星が地球にぶつかる軌道に
あるのが1年前に判っても、何もできない
ことには変わりはないが・・・。



惑星衝突は、人類文明という点では悲劇
だが、生物の変遷・地球の再生という点
では、あながち悲劇ではない。



グラハム・ハンコックが言うように、
惑星衝突は、欲に溺れた人類への
神の警告かもしれないのだ。