今年もまた2005年度のアメリカ企業ランキング500
(フォーチュン誌)が発表になった。この資料では、収益、
利益、資産、株主資本、市場独占率、EPS,投資家への
還元率(株利益率+配当)の項目から、全米企業500社の
ランキングを決めている。だいたい上位の会社の傾向は
変わらず。エネルギー関連企業は躍進している。(昨今の
原油エネルギー高を反映して)


因みに、総合上位30社は、

1位エクソンモービル、2位ウォルマート、3位GM、
4位シェブロンテキサコ、5位フォード、6位コノコフィリ
ップス、7位GE,8位シティーグループ、9位アメリカン
インターナショナル、10位IBM,11位HP,12位
バンクオブアメリカ、13位バークシャーハザウェイ、
14位ホームデポ、15位バレロエナジー、16位MECKESSON、
17位JPモーガンチェース、18位ヴェライアゾン、19位
カーディナルヘルス、20位アルトリアグループ、21位
クロッガー、22位ステイトファームインシュランス、
23位マラソンオイル、24位プロクター&ギャンブル、
25位デル、26位ボーイング、27位アメリソース、
28位コスコ、29位ターゲット、30位モルガンスタンレー



2005年度に限った、投資家へのリターン上位10社は

1位Mirant(243%)、2位FRONTIER OIL(183%),3位バレロ
エナジー(128%)、4位アップルコンピュータ(123%),
5位EXPRESS SCRIPTS(119%)、6位グーグル(115%),
7位ピーボディエナジー(105%),8位AMR(103%),9位
バーリントンリソース(99%),10位SUNOCO(94%)

ここでも、エネルギー資源関連企業の躍進が著しい。


1995年〜2005年の10年の投資家リターン上位
10社は、

1位NVR、2位デル、3位JABIL CIRCUIT、4位ベストバイ、
5位FRONTIER OIL、6位RYLAND GROUP、7位ホールフーズ・
マーケット、8位MDC HOLDING、9位クワルコム、
10位キンダーモーガンエナジー

です。53%〜31%が投資家への平均リターン率です。
(詳しくは、Fortune誌 May 8、NO 7 参照。)




エネルギーという事でくくってしまえばいい本がある。

原油高騰でザクザク儲かる米国株を狙え!

原油高騰でザクザク儲かる米国株を狙え!

この本の著者によると、原油の埋蔵量は、1970年代に
調査した結果、埋蔵量は2000年をピークに限界に近か
づき、90年や80年の生産能力より勝っているオペック
諸国はほとんどない、という事実があり、石油燃料からの
脱却を図るよう示唆している。そこで次の株をポートフォ
リオに組み込むよう提案している。


①エネルギー関連株:代替エネルギー分野でもリードする
          可能性が高い。原油価格の上昇率が
          前年度比80%以上になって、原油価格
          指標がマイナスのシグナルを発したら、
         (デフレ的になったら)これらの株から
          撤退すべきとのこと。エクソン、シェ
          ブロン、ロイヤルダッチシェル、その他
          石油掘削会社などを推奨。

②金鉱株: インフレを回避する究極の手段として。
      ニューモントマイニング、アペックスシルバーなど
      を推奨。

代替エネルギー関連株:風力発電のGE,銀を高温超伝導
            として使用する送電蓄電技術の会社、
            銀鉱山を持つ会社(アペックス・シル
            バーなどを推奨)
            化学的触媒として珍重されるプラチナ
            類金属を利用する燃料電池メーカー
           (バラ−ヅなどを推奨)

④国防関連株:石油天然資源確保には、冷戦終結にもかかわらず、
       国防力が左右する。
      (ジェネラルダイナミックス、レイセオン、ロッ
       キードマーチンなどを推奨)

⑤健康関連株:大手製薬会社や健康関連株には手を出さない方
       がいいとの事。(日本でもそうだが)アメリカの
       財政赤字が拡大し、連邦政府が薬価基準引き下げ
       の方向で一致している。しかし、ダイエット市場
       は、400億ドルに迫る勢いで急拡大中(日本
       では不明)
      (ウェイトウォッチャーズ・インターナショナルを
       推奨)

⑥デフレヘッジ:経済破綻のデフレが、インフレの裏側で起こ
        っているので、投資家は、瞬時に現金化するか、
        ゼロクーポン債などに資金をシフトする事が
        望ましい、との事。


この著書は、一読する価値はあるだろう。